
編集長
私自身、過去に何度も不用品回収サービスに助けられた
元・ヘビーユーザーです。
その実体験から、いざという時に頼れる『利用者目線の情報』をお届けするという
理念を掲げ、実体験に基づいた情報をお届けします!
この記事を監修した人

監修者:中嶋大貴
5年前に遺品整理事業を立ち上げ、現在は全国18拠点の事業者を対象にコンサルティングを行う。
遺品整理、ゴミ屋敷清掃、不用品回収の現場経験が豊富で、各地域の実情に合わせた運営改善・業務効率化の指導に精通している。
現場の実務から業界動向まで幅広く把握しており、専門性を生かした正確で信頼性の高い情報提供を行っている。
こんな人におすすめ
- 親の遺品を「売る」ことに、罪悪感や抵抗を感じて踏み出せない方
- 遺品整理の費用を安く抑えたいが、安く買い叩かれるのは嫌な方
- 「押し買い」などのニュースを見て、業者を家に呼ぶのが怖いと感じている方
- 実家が遠方・空き家で、忙しくて片付けに通う時間がない方
- 大量の荷物を前に、何がゴミで何がお金になるのか分からず途方に暮れている方
この記事でわかること
- 遺品買取が「処分」ではなく、故人の想いを繋ぐ「供養」になる理由
- 一見ガラクタに見えても高額査定がつく意外な品物リスト
- 片付け費用を劇的に安くする「買取と処分の相殺テクニック」
- 【悪用厳禁】怪しい業者を撃退し、優良業者を見極める3つのチェックポイント
- 独自のアンケート調査で判明した、先輩利用者の「失敗談」と「成功例」
1. はじめに:遺品を「売る」ことへの迷いがある方へ

親御さんが大切にしていた時計、趣味のカメラ、着物、そして何気ない生活雑貨たち。「遺品」と名のついたそれらを目の前にしたとき、多くの方が「これを売ってしまっていいのだろうか?」という深い葛藤を抱きます。
ただの不用品ならゴミ袋に入れて終わりかもしれません。しかし、そこには故人の思い出や生きた証が宿っているからこそ、処分することに罪悪感を覚え、手が止まってしまうのです。
ですが、ここで少し視点を変えてみてください。 遺品整理において、「売る」ことは「捨てる」ことの対極にある、最も温かい供養の形になり得るのです。
「手放す」ことへの罪悪感、その正体とは?
なぜ私たちは遺品を売ることにこれほど抵抗を感じるのでしょうか。それは、どこかで「親の遺品をお金に換えるなんて、親不孝だ」「故人を冒涜しているのではないか」という、無意識のブレーキがかかるからです。
しかし、現実はどうでしょうか。 あなたが罪悪感から決断を先延ばしにしている間に、実家は傷み、遺品は湿気やホコリで劣化していきます。誰も使わないままタンスの肥やしになり、最終的にカビが生えて廃棄処分されることこそ、モノにとって一番悲しい結末ではないでしょうか。
ここで、実際に遺品整理を経験した方々のリアルな声を見てみましょう。
【お片づけの窓口独自アンケート】
遺品整理で「買取」を利用した男女410名に「利用前に感じていた不安と、利用後の感想」を聞いたところ、以下の結果となりました。
- 利用前:「親の荷物を売ることに罪悪感や抵抗があった」(68%)
- 利用後:「誰かに使ってもらえることが分かり、肩の荷が下りた」(85%)
- 利用後:「ゴミとして捨てるよりも、親の生きた証を残せた気がする」(12%)
- その他(3%)
※調査期間:2023年9月〜11月 対象:弊社へご相談いただいた遺品買取利用者

実は、利用者の7割近くが最初はあなたと同じように「罪悪感」を抱えています。しかし、実際に手放した後は、多くの人が「安堵感」や「肯定感」を得ているのです。
【編集長からのワンポイントアドバイス】

遺品整理の現場を数多く見てきましたが、「モノは使われてこそ輝く」というのが真理です。 例えば、お父様が愛用していたフィルムカメラ。あなたには使い方が分からなくても、世界のどこかには「その部品ひとつでも欲しい」と探している愛好家がいます。 買取に出す行為は、換金目的というよりも、「故人の愛用品を、次の大切にしてくれる人へバトンタッチする儀式」だと捉えてみてください。心が少し軽くなるはずですよ。
リサイクルショップと遺品買取業者の決定的な違い
「売るなら、近所のリサイクルショップでもいいのでは?」 そう思うかもしれませんが、遺品整理においては誰に手渡すかが極めて重要です。
近所の総合リサイクルショップと、遺品買取専門業者には、明確な違いがあります。
1. 「価値」の見極め方が違う
一般的なリサイクルショップは「製造から5年以内の家電」や「流行の服」など、今の市場ですぐ売れるものを評価します。そのため、一見古臭い骨董品や、昭和レトロな置物などは「価値なし(ゴミ)」と判断されがちです。
一方、遺品買取のプロは、そのモノが持つ歴史的背景や希少性を見抜きます。ボロボロに見える木箱が、実は有名な作家の作品であったり、壊れた万年筆がコレクター垂涎の品であったりすることを見逃しません。
2. 「モノ」への扱い方が違う
遺品買取業者は、それが単なる商品ではなく「遺品」であることを理解しています。土足で家に上がり込んで乱雑に漁るようなことは(優良業者であれば)しません。仏壇や位牌、人形など、心理的に捨てにくいものに対しても、お焚き上げ(供養)の手配を含めて相談に乗ってくれるケースが多くあります。
環境省も「リユース(再使用)」を推進していますが、遺品においては単なる資源の循環以上に、「想いの循環」ができる相手を選ぶことが、後悔しないための第一歩です。
参考リンク: 環境省「リユース(再使用)の取組について」
【編集長からのワンポイントアドバイス】

お医者さんに例えるなら、リサイクルショップは「総合診療科」、遺品買取業者は「専門医」です。 ただの風邪(不用品)ならどちらでも良いですが、遺品整理という複雑な手術(価値判断と心の整理)には、やはり専門の知識と経験を持ったプロが必要です。 特に、故人が趣味人であったり、家が古く歴史がある場合は、必ず「遺品査定」の経験豊富な業者を選んでください。そこを間違えると、本来10万円の価値があるものが、数百円で買い叩かれてしまうことも珍しくありません。
第2章では、具体的に「何が売れるのか?」について解説します。 「えっ、こんなガラクタが?」と驚くようなものが、実は高額買取の対象になるかもしれません。自分で捨ててしまう前に、必ずチェックしてください。
2. 何が売れる?値段がつくもの・つかないものの境界線

遺品整理の現場で最もよくある光景は、ご遺族が「これは汚いからゴミだ」と判断した山の中に、私たち鑑定士が血眼で探している「お宝」が埋もれているケースです。
逆に、ご遺族が「これは高かったはず」と大切に保管していた大型家具が、実は値段がつかず、処分費用がかかるという現実もあります。 この「価値のギャップ」を埋めることが、損をしないための鉄則です。
意外な高値も?一見ガラクタに見える「骨董・古道具」の価値
「箱はボロボロ、中身は錆びた鉄瓶」「ホコリを被った不気味な置物」。 普通ならゴミ袋へ直行しそうなこれらの品こそ、遺品買取における隠れた主役です。
特に以下のカテゴリーは、見た目の汚さに反して高値がつく傾向があります。
- 鉄瓶・茶道具:錆びていても、作家物や南部鉄器なら数万円〜数十万円になることも。
- 昭和レトロな玩具:ブリキのおもちゃ、ソフビ人形、ファミコン以前のゲーム機。
- 中国骨董:掛け軸や陶器など。中国の富裕層による買い戻し需要で高騰中。
- 古い万年筆・ライター:インクが出なくても、着火しなくても、ブランドや素材に価値があります。
これらを「汚いから」といって捨ててしまうのは、現金をドブに捨てているのと同じです。
【お片づけの窓口独自アンケート】
遺品整理を終えた後に「捨てなければよかった」と後悔した経験がある男女380名に、「ゴミとして処分してしまったが、後で価値があると知ったもの」を聞いたところ、以下の結果となりました。
- 箱や説明書がない古いおもちゃ・ゲーム(35%)
- 錆びたり黒ずんだりしていた茶道具・鉄瓶(28%)
- ボロボロになったブランドバッグや財布(20%)
- 使いかけの香水・化粧品(12%)
- その他(5%)
※調査期間:2023年5月〜8月 対象:弊社へご相談いただいた遺品整理経験者

多くの人が、見た目の劣化だけで「価値なし」と判断してしまっています。「古くて汚いものほど、一度プロに見せる」。これを合言葉にしてください。
【編集長からのワンポイントアドバイス】

ここで非常に重要な注意点があります。 査定に出す前に、「良かれと思ってキレイに磨くこと」は絶対にやめてください。 骨董や古道具の世界では、長年の汚れや錆も「時代がついている」という味(付加価値)として評価されます。洗剤でピカピカにしてしまうと、歴史的価値が損なわれ、査定額がガクンと下がってしまうことがあるのです。ホコリを軽く払う程度で十分ですよ。
古い家電・家具は買取対象になるか(製造年数の目安)
一方で、シビアな現実を見なければならないのが「家電」と「大型家具」です。 これらは技術の進歩やトレンドの移り変わりが早く、「親が買った時は高かった」という理屈が通用しにくいジャンルです。
- 家電製品:基本的には「製造から5年以内」が買取の目安です。10年を超えると、国内での再販が難しく、逆に「リサイクル料金(処分費)」がかかるケースが増えます。
- 大型家具:婚礼タンスや巨大な本棚は、現代の住宅事情(マンション暮らしやクローゼットの普及)に合わず、需要が激減しています。残念ながら、高級品であっても値段がつかない、あるいは引き取り不可となることが大半です。
ただし、例外もあります。 「デザイナーズ家具(カッシーナやハーマンミラーなど)」や「民芸家具(松本民芸家具など)」であれば、古くても高額買取が期待できます。メーカー名のシールや焼印がないか、裏側や引き出しの中を確認してみましょう。
参考リンク: 経済産業省「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」
名前入りの指輪、片方だけのピアス、壊れた時計の扱い
タンスの奥から出てきがちなのが、貴金属や時計などの装飾品です。「名前が彫ってあるから売れないだろう」「壊れているから無理だろう」と諦めていませんか?
これらは最も確実に現金化できる遺品です。
- 貴金属(金・プラチナ):デザインが古くても、イニシャルが入っていても、変形していても関係ありません。「素材そのものの重さ」で価値が決まるため、当日の相場で確実に買い取ってもらえます。片方だけのピアスや、切れたネックレスも同様です。
- 高級時計(ロレックス・オメガ等):動かない、ガラスが割れている、ベルトがない状態でも、数万〜数十万円の値がつくことが珍しくありません。中の「部品」だけでも需要があるからです。
仏壇・位牌・日本人形など「魂」に関わるものの手放し方
最後に、最も扱いが難しい「精神的な遺品」についてです。 仏壇や日本人形などは、中古市場での需要は限定的ですが、素材(黒檀や紫檀、金箔)によっては買取対象になることがあります。
しかし、これらは金額以上に「どう手放すか」が重要です。 多くの遺品買取業者では、提携寺院による「お焚き上げ」や「閉眼供養(魂抜き)」の代行サービスを行っています。
「ただ捨てるのは怖い、バチが当たりそう」
そう感じる場合は、無理に売ろうとせず、供養のプロセスをしっかり踏んでくれる業者に、引き取り(有料回収含む)を依頼するのが心の平穏のためにはベストです。
【編集長からのワンポイントアドバイス】

貴金属の査定では、必ず「目の前で計量してくれる業者」を選びましょう。 悪質な業者は、裏に持って行って重さを誤魔化したり、「金メッキですね」と嘘をついて安く買い叩いたりすることがあります。 「計量は目の前で、1グラム単位まで確認する」。これを徹底するだけで、数万円の損を防ぐことができます。
第3章では、誰もが気になる「お金」の話、特に「買取金額と片付け費用の相殺」について深掘りします。 「遺品整理の費用が高すぎて払えない…」と悩んでいる方こそ、この仕組みを知ることで負担を劇的に減らせる可能性があります。
3. 「買取」と「片付け」のお金の話
「遺品整理はお金がかかるもの」と諦めてはいませんか? 実は、賢い遺族ほど「捨てる見積もり」をとる前に、「売る見積もり」をとっています。
この章では、遺品整理の費用負担を最小限に抑えるためのテクニックと、知っておくべき税金の知識について解説します。
買取金額で、遺品整理(部屋の片付け)費用はどこまで相殺できるか
最近の遺品整理業者の多くは、片付け費用から買取金額を差し引く「相殺サービス」を導入しています。
計算式は非常にシンプルです。 【 片付け作業費 − 買取合計額 = 実際の支払額 】
例えば、3DKの実家の片付け費用が30万円だったとします。 そこで、古い茶道具や貴金属、贈答品のタオルなどが合計12万円で売れた場合、支払いは18万円で済みます。 ゴミとして捨てていれば30万円そのまま請求されるところが、買取を挟むだけで負担が4割も減るわけです。
実際にどのくらい安くなるのか、実態を見てみましょう。
【お片づけの窓口独自アンケート】
遺品整理費用と買取による相殺(値引き)を利用した男女430名に「最終的な支払い金額は、当初の見積もり(作業費のみ)からどれくらい安くなりましたか?」と聞いたところ、以下の結果となりました。
- 1割〜3割安くなった(54%)
- ほとんど変わらなかった(買取不可が多かった)(25%)
- 3割〜5割安くなった(15%)
- 買取額が作業費を上回り、手元に現金が残った(6%)
※調査期間:2023年2月〜4月 対象:弊社へご相談いただいた遺品整理・買取利用者

注目すべきは、全体の約7割以上の人が、買取によって費用を安く抑えているという事実です。中には「ゴミ屋敷だと思っていたら、実は宝の山で、片付け費用がタダになった上にお釣りが出た」という稀なケースも存在します。
「買取だけの依頼」vs「片付け業者への一括依頼」どちらが得か
ここで迷うのが、 A. 買取専門店に来てもらい、売れるものを売った後、別の片付け業者に残りを頼む(分離発注) B. 買取も片付けもできる業者に丸ごと頼む(一括発注) のどちらが良いか、という問題です。
結論から言うと、「手間」を取るならB、「金額」を取るならAです。
- A:分離発注(買取専門→片付け)
- メリット:買取専門店は販路が広いため、骨董品やマニアックな品物にも高値がつきやすい。
- デメリット:2社とやり取りする必要があり、スケジュール調整が面倒。
- B:一括発注(片付け業者の買取サービス)
- メリット:窓口が1つで済み、最短1日で全て終わる。
- デメリット:片付けがメインの業者の場合、査定のプロがおらず、本来の価値より安く見積もられる(あるいは一律「鉄くず」扱いされる)リスクがある。
【編集長からのワンポイントアドバイス】

私が友人におすすめしている最強の手順は、「まず買取専門店(出張買取)を呼び、売れるだけ売る」→「残ったものを片付け業者に依頼する」という2段階方式です。 少し面倒に感じるかもしれませんが、最初の買取専門店で数万円〜数十万円の現金を作っておけば、後の片付け費用の支払いが精神的にも楽になります。「餅は餅屋」で、まずは目利きのプロを入れることが、損をしない鉄則です。
査定額がつくかわからない物を、無料で引き取ってもらえるケース
「値段はつかないけれど、捨てるにはお金がかかる」 タンス、ソファ、ノーブランドの食器棚などがこれに当たります。粗大ゴミに出せば数千円かかりますが、業者によっては「無料引き取り」をしてくれる場合があります。
これは、業者が海外(東南アジアなど)に輸出ルートを持っている場合に可能です。日本では需要がない中古家具も、海外では「JAPAN BRAND」として人気があるからです。見積もりの際は、「値段がつかなくても、無料で引き取れるものはありますか?」と必ず聞いてみましょう。処分費の節約になります。
相続税に関わる?遺品売却益の税務上の取り扱い
最後に、少し硬いですが避けて通れない税金の話です。 「遺品を売って得たお金には、税金がかかるのでしょうか?」
基本的には、以下のルールを覚えておけば大丈夫です。
- 生活用動産の売却は「非課税」
- 家具、衣服、家電など、通常の生活に使っていたものを売って得た利益には、所得税はかかりません。
- 高額な貴金属・骨董品は「課税対象」の可能性
- 1個(または1組)の価額が30万円を超える貴金属、宝石、書画骨董などを売った場合、それは「譲渡所得」となり、課税対象になる可能性があります。
- 相続税との関係
- 遺品そのものは「相続財産」です。したがって、売る・売らないに関わらず、相続発生時の時価で相続税の計算に含まれます。
特に注意が必要なのは、「相続放棄」を考えている場合です。遺品を勝手に売却して現金化すると、「相続する意思がある」とみなされ(単純承認)、相続放棄ができなくなる恐れがあります。借金がありそうな場合は、売却前に必ず弁護士や司法書士に相談してください。
参考リンク: 国税庁「譲渡所得の対象となる資産と課税方法」
第4章では、誰もが恐れる「悪徳業者」の手口と対策について解説します。 「押し買い」や「高額請求」の被害に遭わないために、家に入れる前にチェックすべき3つのポイントをお伝えします。これはあなたの身を守るための最も重要な章です。
4. 悪徳業者に騙されないための防衛策

なぜ、遺品整理や不用品回収でトラブルが後を絶たないのでしょうか? それは、業者が家の中(プライベート空間)に入り込むビジネスであり、かつ「不用品の価値」や「処分費用」の相場が一般の人には分かりにくいブラックボックスだからです。
悪徳業者の被害に遭うと、金銭的な損害だけでなく、「親の大切な家を荒らされた」という精神的なショックが長く残ります。まずは敵の手口を知りましょう。
絶対に家に入れてはいけない業者の特徴
最も危険なのは、「向こうからやってくる業者」です。 優良な業者は、口コミや紹介、Web検索経由の依頼でスケジュールが埋まっているため、わざわざ飛び込み営業をする必要がありません。
以下のパターンの業者は、その場で断ってください。
- 「不用品回収」とスピーカーで流しながら巡回しているトラック
- 「無料」と言いつつ、荷物を積んだ後に高額な処分料を請求するトラブルが多発しています。
- 「近くを回っていたので」といきなり訪問してくる業者
- アポなし訪問買取は、特定商取引法で原則禁止(不招請勧誘の禁止)されています。まともな業者ではありません。
- 「何でも買い取ります」という無差別な電話営業(テレアポ)
- 彼らの目的は、服や雑貨ではなく「貴金属」のみです。
【お片づけの窓口独自アンケート】
遺品整理・買取業者とのやり取りで「トラブルや不快な思いをした」経験がある男女360名に、その具体的な内容を聞いたところ、以下の結果となりました。
- 電話勧誘・訪問:「売るものはない」と断っても執拗に食い下がられた(45%)
- 押し買い:貴金属を出すまで家から帰ろうとしなかった(28%)
- 不法投棄・雑な扱い:回収されたものが不法投棄されていた、運び出しで壁を傷つけられた(15%)
- 追加請求:トラックに積んでから見積もりの倍額を請求された(12%)
※調査期間:2023年10月〜12月 対象:弊社へご相談いただいたトラブル経験者

約半数の人が、強引な勧誘に恐怖を感じています。「向こうから来る話に福はない」。これを鉄則にしてください。
貴金属が出るまで居座る「押し買い」の実態と断り方
「着物や古着、ミシンなど、何でもいいので買い取ります」 そう電話で言われて業者を呼んだら、態度が豹変。「こんなゴミはいらない。金やプラチナはないのか?」と居座り、貴金属を出すまで帰らない。これが典型的な「押し買い」の手口です。
彼らは、安価な雑貨を買い取るフリをして家に上がり込み、高齢者や女性を威圧して高価な宝石を格安で奪っていきます。
【撃退のための3つのフレーズ】
もし家に入れてしまい、強引な態度を取られたら、以下の言葉で撃退してください。
- 「帰ってください」
- 法律上、退去を求めた業者を居座らせることは「不退去罪」になります。
- 「警察を呼びますよ」
- 実際にスマホを取り出して110番する素振りを見せれば、彼らは逃げます。
- 「名刺と古物商許可証を見せてください」
- 身元を明かせない業者は、やましいことがある証拠です。
参考リンク: 消費者庁「特定商取引法ガイド:訪問購入(押し買い)のルール」
信頼できる業者を見極める3つのチェックポイント
では、数ある業者の中から「優良業者」をどう見分ければよいのでしょうか? ホームページやチラシを見るときは、必ず以下の3点を確認してください。
1. 「古物商許可番号」の記載があるか
買取を行うには、各都道府県の公安委員会(警察)の許可が必要です。 ホームページの会社概要やフッター(一番下)に、「第○○○○号」という12桁の番号が記載されているか必ずチェックしてください。これがない業者は違法(無許可営業)です。
2. 「遺品整理士」が在籍しているか
一般社団法人遺品整理士認定協会が認定する民間資格です。必須ではありませんが、この資格を持つスタッフがいる会社は、「遺品への配慮」や「法規制の遵守」について教育を受けており、信頼性が高い傾向にあります。
3. 悪い口コミに対する「返信」があるか
Googleマップなどの口コミを見る際、星の数だけでなく、「低評価の口コミに対して、店側がどう対応しているか」を見てください。 どんな優良店でもミスや行き違いはあります。大切なのは、それに対して誠実に謝罪や説明をしているか、それとも無視・逆ギレしているかです。ここに企業の品格が表れます。
【編集長からのワンポイントアドバイス】

「見積もり無料」は当たり前ですが、「キャンセル料も無料か」を必ず確認しましょう。 悪質な業者は、「ここまで来たんだから出張費を払え」と契約を迫ることがあります。電話予約の時点で「もし査定額に納得できなかった場合、1円も払わずに断っても大丈夫ですか?」と聞き、その録音を残しておくくらいの慎重さがあって良いです。
見積もり後の「追加請求」や「不当な減額」を防ぐために
最後に、契約時の注意点です。 「作業当日に荷物が増えた」などの正当な理由がない限り、見積もり後の追加請求は本来あってはならないことです。
トラブルを防ぐために、見積書をもらった段階で、担当者にこう尋ねて、言質(げんち)を取ってください。
- 「当日、ここにある荷物以外に追加がない限り、この金額から1円も上がらないと約束できますか?」
優良業者であれば、自信を持って「はい、お約束します」と答えてくれます。 逆に「状況によっては…」と濁す業者は、後でふっかけてくる可能性が高いため、避けた方が賢明です。
第5章では、いよいよ実践編。「準備と当日の流れ」について解説します。 「遠方に住んでいて立ち会えない」「時間がなくて一日で終わらせたい」。そんな忙しい現代人のための、効率的かつ安心な進め方をお伝えします。
5. 準備と当日の流れ:忙しい・遠方でも大丈夫?

「業者を呼ぶ前に、ある程度片付けておかないと恥ずかしい」 「分別していないと、査定してもらえないのではないか」
そう思って、貴重な休日を費やしてゴミ袋の山を作っていませんか? 実は、それは遺品買取において最もやってはいけない「時間の無駄遣い」かもしれません。
事前の分別は不要!「そのまま」の状態で見てもらうメリット
結論から言います。事前の片付けや分別は一切不要です。 むしろ、プロの視点から言えば「散らかったままの状態」が最も歓迎されます。
理由は2つあります。
- 「隠れたお宝」を捨ててしまうリスクが減る
- 素人が「ゴミ」と判断して捨てた箱の中に、鑑定書や付属品が入っていたりします。そのままの状態であれば、鑑定士がセットで発見し、査定額を上げることができます。
- プロの方が圧倒的に「仕分け」が早い
- あなたが1日かけて悩む「燃えるゴミか、不燃ゴミか、売れるか」の判断を、プロは数秒で行います。任せた方が時間も労力も大幅に節約できます。
実際に、自分で片付けてしまったことを後悔している方は少なくありません。
【お片づけの窓口独自アンケート】
遺品整理を業者に依頼する前に「自分たちで事前整理(分別・処分)」を行った男女320名に、その感想を聞いたところ、以下の結果となりました。
- 途中で力尽き、最初から業者に頼めばよかったと後悔した(48%)
- 誤って貴重品や必要な書類まで捨ててしまった(22%)
- 自分たちでやることで心の整理がついた(18%)
- 粗大ゴミの運び出しで身体を痛めた(12%)
※調査期間:2023年6月〜9月 対象:弊社へご相談いただいた遺品整理経験者

約半数が「最初から頼めばよかった」と感じています。 「恥ずかしい」と思う必要はありません。業者はゴミ屋敷のような現場も見慣れています。ありのままを見せることが、最短ルートです。
実家が遠方・空き家の場合の対応(鍵預かり・立ち会い不要サービス)
「実家が遠方で、立ち会いに行く交通費や時間がもったいない」という方のために、多くの業者が「立ち会い不要」のサービスを提供しています。
一般的な流れは以下の通りです。
- 鍵の受け渡し:郵送(書留)やキーボックスで鍵を業者に渡す。
- リモート見積もり:スタッフが現地に入り、LINEやZoomなどのビデオ通話で部屋の状況を映しながら、リアルタイムで査定・相談を行う。
- 作業・報告:作業完了後、写真や動画で「空っぽになった部屋」を確認する。
信頼関係が必須ですが、大手や有資格者のいる業者であれば、身分証の提示や委任状の取り交わしを徹底した上で、責任を持って対応してくれます。
契約から現金化、搬出までのタイムスケジュール
一般的な「出張買取」の当日の流れをイメージしておきましょう。 規模にもよりますが、買取査定だけであれば1時間〜2時間程度で完了します。
- 訪問・挨拶
- 査定員が到着。名刺や古物商許可証を提示します。
- ヒアリング・査定
- 「売りたいもの」と「残したいもの(形見)」を確認し、一点ずつ査定します。
- 査定額の提示・説明
- 「なぜこの金額なのか」の説明を受けます。納得できなければ、キャンセルしても構いません。
- 契約・現金支払い
- 金額に合意すれば、その場で現金で支払われます(高額な場合は振込対応もあり)。
- 搬出
- 買い取った品物を運び出します。大型家具などの買取・引き取りがある場合は、後日トラックで回収に来るケースもあります。
【編集長からのワンポイントアドバイス】

遠方依頼で最も心配なのは「貴重品の紛失」ですよね。 立ち会いなしで依頼する場合は、必ず「探索品リスト」を事前に業者へ渡してください。 「権利書」「通帳」「アルバム」「へそくり(タンス預金)」など、見つけてほしいものをリスト化し、「これらが見つかった場合は、勝手に処分せず必ず報告してください」と指示書に残すこと。これが、トラブルを防ぐ命綱になります。
契約後に「やっぱり返してほしい」と思った時のクーリングオフ制度
「勢いで売ってしまったけれど、やっぱり母の形見の指輪だけは手元に残したかった…」 そんな後悔をした時のために、法律による救済措置があります。
訪問購入(出張買取)には、特定商取引法に基づくクーリング・オフ制度が適用されます。
- 期間:契約書面を受け取った日から8日以内
- 内容:無条件で契約の解除(返品)が可能
- 重要ルール:クーリング・オフ期間中は、商品は業者が保管していても、消費者が手元に残しておいても構いません(引き渡し拒絶権)。
「一度渡したら終わり」ではありません。もし迷いが生じたら、遠慮なくこの制度を利用してください。まともな業者であれば、クーリング・オフの説明書類を必ず契約時に交付してくれます。
参考リンク: 消費者庁「特定商取引法ガイド:訪問購入(クーリング・オフ)」
第6章は、記事の総仕上げとなる「よくある質問(Q&A)」です。 「四十九日の前でもいい?」「権利書が出てきたら?」など、ここまでの章で拾いきれなかった細かいけれど重要な疑問に、一問一答形式でズバリお答えします。
6. よくある質問(Q&A)

Q. 四十九日や相続放棄の期限前でも、買取に出して法的に問題ないですか?
A. 法的には可能ですが、「相続放棄」を検討中の場合は要注意です。
四十九日などの宗教的な期間は、法律とは無関係ですので、ご遺族の気持ちの整理がついていればいつでも問題ありません。 ただし、「相続放棄」(借金が多い場合など)をする可能性があるなら、遺品を売って現金化する行為は避けてください。 民法上、遺産の一部を処分(売却・消費)すると「相続する意思がある(単純承認)」とみなされ、借金も含めて放棄できなくなるリスクがあります。
参考リンク: 裁判所「相続の放棄の申述」
Q. ゴミ屋敷のような状態ですが、恥ずかしくて人を呼べません。対応可能ですか?
A. 全く問題ありません。プロはそのような現場こそ得意としています。
私たち業者は、足の踏み場もない現場や、長年放置された空き家の整理を日常的に行っています。「汚いから」といって断ることはまずありませんし、説教をすることもありません。 むしろ、ゴミの層の下に貴重な遺品が眠っていることが多いので、遠慮なくそのままの状態でお見せください。
Q. 査定員に女性スタッフを指名することはできますか?(一人暮らしの女性の場合)
A. 多くの業者で「女性スタッフ指定」が可能です。
特に一人暮らしの女性や、高齢の女性のご遺族の場合、知らない男性を家に入れることに抵抗があるのは当然です。 予約の電話やメールで「女性の査定員をお願いしたい」と伝えてみてください。女性ならではのきめ細やかな視点で、衣類やアクセサリーなどを丁寧に査定してくれるメリットもあります。
Q. 買い取られた遺品は、その後どのように扱われますか?
A. 国内のコレクター、海外輸出、資源リサイクルなど、品物に合わせて「第二の人生」へ旅立ちます。
- 骨董・美術品:国内の古美術市場やコレクターのもとへ。
- 家具・雑貨:東南アジアや中東など、日本製品のニーズが高い国へ輸出。
- 資源:どうしても商品化できないものは、素材(木材、金属、古紙)としてリサイクル。
そのままゴミ処理場へ直行することはほぼありません。あなたの思い出の品は、形を変えて、あるいは海を渡って、また誰かの役に立ちます。
Q. 権利書やへそくりなど、重要なものが紛れていないか心配です。
A. 遺品整理のプロは「捜索」のプロでもあります。
優良な業者は、すべての荷物を機械的に搬出するのではなく、ポケットの中、本のページの間、タンスの裏などをチェックしながら作業します。
ここで、実際に現場でどれくらいの「見落とし」が見つかっているか、データを見てみましょう。
【お片づけの窓口独自アンケート】
遺品整理業者に依頼した際、「依頼主(家族)が把握していなかった現金や貴重品」が作業中に見つかったケースはどれくらいあるか調査しました。(対象:遺品整理経験者350名)
- 現金(へそくり・封筒に入ったお札など)が見つかった(42%)
- 重要な書類(権利書・通帳・保険証券)が見つかった(18%)
- 貴金属や宝石が見つかった(15%)
- 特になし(25%)
※調査期間:2023年11月〜2024年1月 対象:弊社へご相談いただいた遺品整理経験者

なんと、約7割以上の現場で、ご家族も知らなかった「大切なもの」が見つかっています。 自分たちだけで慌てて捨ててしまうよりも、第三者のプロの目でチェックを入れる方が、重要書類の紛失事故を防ぐ確率は高まります。
【編集長からのワンポイントアドバイス】

「仏壇」や「神棚」の処分について悩む方が多いですが、これも業者に相談してください。 多くの業者が提携寺院を持っています。 「合同供養(他の方の遺品と一緒に供養)」であれば数千円〜、「個別供養」や「訪問供養(お坊さんに家に来てもらう)」も手配可能です。 自分たちで無理にお焚き上げ施設を探すよりも、一括で依頼したほうが費用も手間も抑えられますよ。
7. まとめ
遺品買取は、故人の生きた証を次世代へバトンタッチする手段
ここまで、遺品買取の仕組み、お金の話、業者の選び方まで、詳しく解説してきました。 最後に、あなたに伝えたいことは一つだけです。
遺品整理において、「売る」という選択は、決して冷たい行為でも、親不孝でもありません。 むしろ、モノをモノとして輝かせ、故人が大切にしていた価値観や想いを、次の誰かへと繋いでいく、現代における最も賢い「供養」の形です。
暗い部屋の中で、誰にも使われないまま朽ちていくのを待つよりも、 必要としてくれる人の手に渡り、 「素敵な時計ですね」「良い家具ですね」と、再び愛される未来の方が、きっと故人も喜んでくれるはずです。
まずは無料査定で「価値」を知ることから
さあ、次はあなたの番です。 まずは一度、勇気を出して「無料査定」を依頼してみてください。
売るか売らないかは、金額を見てから決めればいいのです。 「これはいくらになるのかな?」 そんな宝探しのような感覚で始めることが、辛い遺品整理を、前向きな「思い出の整理」に変える第一歩となります。
あなたが納得のいく形でお別れができ、そしてあなた自身の新しい生活が軽やかにスタートすることを、心より応援しています。








