引っ越し家具の解体処分!詰む前に読む完全ガイド

引っ越し
お片づけの窓口<br>編集長
お片づけの窓口
編集長

私自身、過去に何度も不用品回収サービスに助けられた
元・ヘビーユーザーです。
その実体験から、いざという時に頼れる『利用者目線の情報』をお届けするという
理念を掲げ、実体験に基づいた情報をお届けします!

この記事がおすすめな人

  • 引っ越しで捨てたい家具がデカすぎて、玄関や廊下から出せず困っている人
  • 粗大ごみが間に合わず、家具を「解体」して一般ごみ(燃えるゴミ)で捨てられないか考えている人
  • ベッドやソファ、タンスの「自力解体」に挑もうとしているが、道具や方法がわからない人
  • 家具の解体・処分を業者に丸投げした場合の「解体費用」がいくらか知りたい人
  • スプリング入りソファなど、そもそも解体できるのか分からず詰んでいる人

この記事でわかること

  • 「自力で解体」していい家具と、素人が絶対に手を出してはいけない(スプリング入りなど)危険な家具の見分け方
  • 解体した家具を「一般ごみ」で捨てられるかどうかの、超重要な自治体ルールの確認方法
  • 引っ越し業者 vs 不用品回収業者、「解体・処分」を丸投げするならどっちが正解か
  • 「解体作業費」のリアルな料金相場と、ぼったくりを避ける見積もりの鉄則
  • Q&Aで解決!「IKEAの家具は簡単?」「当日の依頼は?」「ネジの捨て方」
  • 【最終手段】部屋から出ない家具を窓から捨てる「吊り下げ処分」の料金と依頼先

引っ越し当日まで、あとわずか。 荷造りはほぼ終わった。しかし、部屋の隅には「アイツ」が鎮座しています。

  • 買った時は気づかなかった、デカすぎるベッド。
  • 組み立て式で入れたけど、解体しないと廊下を通らない食器棚。
  • もう使わない、重たいタンス。

引っ越し業者に「これは運べません」と断られた。 自治体の粗大ごみは、もう間に合わない。

「もう、バラバラにして捨てるしかない…」

そう覚悟を決めた、あなた。

その「解体」、本当に正解ですか?

お金と時間を節約するつもりが、あなたの「手」と「敷金」に大ダメージを与える、最悪の選択になるかもしれません。

この記事では、その「解体」が天国(節約)行きか、地獄(出費増)行きかの分かれ道を、徹底的に解説します。

目次

【最重要】その家具の解体、本当に「あなた」がやるべき?

まず、どうか落ち着いてください。 ノコギリを握る前に、考えるべきことが3つあります。

なぜ「解体」を考える?3つの動機

あなたが「解体」という面倒なキーワードを検索した理由は、おそらくこの3つのどれか、あるいは全部でしょう。

  1. 【物理的】デカすぎて、部屋から出せない
    → そもそも解体しないと「搬出」が不可能です。
  2. 【時間的】粗大ごみが、引っ越しに間に合わない
    → 収集日が2週間後。もう待てません。
  3. 【金銭的】バラせば「タダ(一般ごみ)」になるのでは?
    → 粗大ごみ代(数千円)や業者代(数万円)を節約したいのです。

このうち、1と2は「やるしかない」状況かもしれませんが、3の「タダにしたい」という動機だけでの解体は、一番ハイリスクだということを、先にお伝えしておきます。

危険!自力での解体を「絶対にやってはいけない家具」リスト

「解体」と一口に言っても、カラーボックスをバラすのとはワケが違います。 素人の方が手を出すと、100%ケガをするか、家を傷つける「危険物」があります。

  • スプリング入りのソファ / マットレス
    →これは本当に危険です。布やウレタンを剥がすと、中から強靭な金属バネが飛び出してきます。切断しようと工具(ペンチなど)を入れた瞬間、バネが弾けて顔や目を直撃する事故が多発しています。
  • ガラス扉付きの食器棚 / テレビ台
    →ガラスは「割って小さくする」ものではありません。下手に割ると、破片が数メートル先まで飛び散り、床はキズだらけ、足は血まみれになります。退去時に床の修繕費を請求され、節約どころか大赤字です。
  • 無垢材(ガチの木)を使ったタンス / 本棚
    →カラーボックスのような「おがくず圧縮ボード」とは別物。中身が詰まった「本物の木」です。安物のノコギリでは刃が立たず、1時間ギコギコやっても切り込みが数ミリ入るだけ。体力のムダです。

体験談:友人がソファ解体で流血した話

私の友人が、引っ越し時に「スプリング入りソファ」の解体に挑みました。 「カッターで布を裂いて、中のバネを切ればイケるっしょ!」と。

3時間後、彼から送られてきたのは、血が滲んだ軍手と、無残に飛び出したバネの写真。 結局、バネは切れず、解体は諦め、飛び出たバネで壁紙を派手に引っ掻き、散々な結果に。

彼は「最初から業者に頼めばよかった。治療費と修繕費で3万飛んだ」と嘆いていました。

【編集長】節約の罠!「解体すれば一般ごみ」は禁止かも?まず自治体ルールを確認せよ

ここが日本一大事なポイントです。

そもそも、「バラバラにすれば、燃えるゴミで出してOK」という考え、あなたの街では禁止かもしれません。

自治体のルールは、大きく分けて2パターンあります。

  • OKな自治体
    →「一辺の長さが30cm(または50cm)未満になれば、一般ごみとして出せます」
  • NGな自治体
    「解体・切断しても、元の大きさ(=家具)として粗大ごみに出してください」

もし「NG」のルールなのに、あなたがバラバラにしてゴミ袋(45L)10袋分をゴミ捨て場に出したらどうなるか。

それは「ルール違反」=「不法投棄」扱いです。

収集されずに放置されたゴミ袋の山は、管理会社を通じてあなたの仕業だとバレます。 引っ越し先に「残置物撤去費用」として、業者に頼むより遥かに高額な請求書が届くことになります。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

「バレなければいい」という考えは通用しません。引っ越しシーズンのゴミ捨て場は、想像以上に厳しくチェックされています。「節約」のために「病院送り」になったり、退去後に高額請求を受けたりするのは、人生で最も割に合わない選択です。必ず今、お住まいの自治体のルールを確認してください。


(参照:環境省「ごみの分別・リサイクル」 ※詳細はお住まいの自治体サイトが絶対です)

【実践編】自力で家具を解体・処分する「茨(いばら)の道」

さて、自治体のルールを確認し、「30cm未満にすれば一般ごみOK」という許可も得た。 あるいは、部屋から出すために、どうしても解体するしかない。

覚悟は決まりましたね。

これは楽しい「DIY」ではありません。引っ越しという期限に追われた「作業」です。

中途半端な準備は、ケガと時間の浪費につながります。ここからは、実践的な手順です。

最低限これだけは!家具解体に必要な道具リスト

「家にあるドライバーでいいや」は、失敗の元です。 特に、安い家具は「安いネジ」を使っているため、ネジ穴が非常になめやすい(潰れやすい)です。 道具が貧弱だと、ネジが外せない時点で詰みます。

  1. 適切なドライバー(プラスとマイナス)
    →100円ショップのものではなく、グリップが太く、力の入るもの。電動ドライバーがあれば最高ですが、手動なら「ネジ穴にピッタリ合うサイズ」が必須です。
  2. 解体用のノコギリ
    →木材用ではダメです。木材・プラスチック・金属(ネジや釘)まで切れる「粗大ごみ解体用」のノコギリがホームセンターで売られています。これが無いと始まりません。
  3. 厚手の軍手(滑り止め付き)
    →トゲやささくれ、金属の切り口から手を守る、命綱です。
  4. 安全ゴーグル(またはメガネ)
    →木くずや金属片が目に飛び込むのを防ぎます。
  5. その他
    ・外れないネジや釘を強引に抜く「ペンチ」や「バール(かなてこ)」
    ・解体した部品をまとめる「結束バンド」や「ガムテープ」
    ・床を傷つけないための「養生シート」や「古いダンボール」

タイプ別・解体方法(ベッド、カラーボックス、木製タンス)

すべての家具に共通するのは「まずネジを全部外す。話はそれからだ」ということです。

【初級編】カラーボックス

一番の入門編であり、これすら手こずるのが現実です。
敵は「ネジ」と「背板」
→ネジ穴が潰れないよう、体重をかけて「押す力7割・回す力3割」でドライバーを回します。
・薄い背板(ベニヤ板)は、釘(タッカー)で打たれているだけなので、内側からハンマーなどで叩けば外れます。

体験談:カラーボックス1個に1時間

私も「カラボくらい余裕」と高をくくっていました。引っ越し前夜。 6本あるネジのうち、2本がどうしても固くて回らない。 結局、ノコギリで「ネジごと」板を切断することに。

ギコギコ、ギコギコ…。 部屋中に舞う、おがくず。床はザラザラ。 たった1個のカラーボックスを「30cm未満」の板切れにし、ゴミ袋に詰めるまで、1時間以上かかりました。

節約できた粗大ごみ代は400円。時給400円の重労働でした。

【中級編】ベッドフレーム敵は「サイズ」

ネジ(六角レンチが多い)を外して解体しても、「ヘッドボード」「サイドフレーム」など、部品一つひとつがまだ「粗大ごみサイズ」であることがほとんど。 ・これをさらにノコギリで切断する「体力」と「時間」が必要です。 ・パイプベッドの場合、金属用ノコギリ(パイプカッター)が必要になり、難易度はさらに上がります。

【上級編】木製タンス、食器棚

敵は「構造」
→これらはネジだけでなく、「接着剤」や「木ダボ(特殊な木釘)」でガチガチに組まれていることが多いです。
・これは「解体」ではなく「破壊」です。バールやハンマーで叩き壊すしかありません。
・第1章で述べたとおり、素人が手を出すべき領域ではありません。

【地獄】バラした後の分別ルール

お疲れ様でした。なんとか家具は「板」と「部品」の山になりましたね。 しかし、ここからが「第二の地獄」です。

「解体したゴミ」は、自治体のルールに従って完璧に「分別」しなければなりません。

  • 木材(板、角材)
    → 指定のサイズ(例:30cm)以下にし、紐で縛るか、指定のゴミ袋(可燃ごみ)に入れます。量が多いと一度に出せないことも。
  • 金属(ネジ、釘、蝶番、取っ手
    → 木材からすべて抜き取り、「不燃ごみ」や「小さな金属類」として分別します。
  • スプリング(ソファやベッド)
    最重要危険物。自治体に「処理困難物」として個別に相談するか、粗大ごみとして申請が必要です。絶対に燃えるゴミに混ぜてはいけません。
  • ガラス(食器棚の扉)
    → 新聞紙などで厳重に包み、「キケン」と明記し、「不燃ごみ」など自治体のルールに従います。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

解体後の分別は、引っ越しで最も面倒な作業の一つです。「木材に金属ネジがついたまま」では、まず収集されません。この分別作業の手間を想像するだけで、業者に頼む費用の「価値」が見えてくるはずです。

(参照:環境省「どう分別したらいいの?(ごみの分別・リサイクル)」)

【編集長】騒音トラブルとケガのリスク。失うものを天秤にかけろ

最後に、これだけはお伝えしなければなりません。 あなたがノコギリを引く「ギコギコ」という音、ハンマーを叩く「ドンドン」という音。

それは、アパートやマンションの壁を伝わって、お隣や階下を直撃しています。

  • 騒音トラブル
    →引っ越し直前に、ご近所と最悪のトラブルになる可能性があります。作業は必ず日中、短時間で終える必要があります。夜間の作業は絶対にダメです。
  • ケガと家の損傷
    →ノコギリで手を切る、釘を踏み抜く、バールで床や壁に大穴を開ける…。 節約した数千円のために、治療費や退去時の修繕費(数万円)を払うことになれば、本末転倒です。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

自力での解体・処分は、「タダ」ではありません。あなたの貴重な「時間」と「体力」、そして「安全」をコストとして支払っています。そのコスト(リスク)と、業者に払う費用を天秤にかけ、冷静に判断してください。あなたの安全が、何よりも最優先です。

【丸投げ編】金で「時間」と「安全」を買う。解体・処分を業者に頼む

第2章の「自力解体」を読んで、何を思われましたか?

「ケガをしそう」
「床や壁を傷つけそう」
「騒音トラブルが怖い」
「分別が地獄すぎる」

…その直感、すべて正解です。

引っ越しという多忙な時期に、あなたがそのリスクを負う必要はありません。 その面倒な「解体」と「処分」、すべてプロに任せてしまいましょう。 これは「怠慢」ではなく、賢明な「コスト配分」です。

選択肢は、大きく分けて2つあります。

選択肢①:引っ越し業者に「ついでに」解体・処分してもらう

最も「ラク」な方法がこれです。 どうせ引っ越し当日は業者が来ます。その流れで、不要な家具も「解体」して「処分」してもらう、ワンストップの解決策です。

  • メリット
    • とにかくラク。窓口が一つで済みます。
    • 引っ越し当日にすべてが片付きます。
  • デメリット
    • 割高になるケースが多いです。(あくまで「オプション」のため)
    • 「処分」は専門外。「これは(法律上)引き取れません」と断られることも。
    • 処分専門の業者と比べ、解体作業に慣れていない場合もあります。

体験談:見積もりで15,000円と言われたタンス

私も以前、引っ越しの見積もり時に「このタンス、解体しないと出ないんですが、処分もお願いできますか?」と聞いたことがあります。

担当者の方は「あー、これは解体作業費と処分費で、合わせて15,000円ですね」と。

粗大ごみなら1,500円です。10倍です。 しかし、そのタンスは私一人では1ミリも動かせず、解体方法も不明でした。

「当日に、プロが全部やってくれて、家が空っぽになる」という安心感に15,000円を払うか。私は「お願いします」と即答しました。

選択肢②:不用品回収業者に「解体・搬出」をまとめて依頼する

もう一つの選択肢が「不用品回収のプロ」に頼むことです。 彼らは「家具を処分する」ことの専門家です。

  • メリット
    • 解体・搬出のプロ
      →どんなに複雑な家具でも、家を傷つけないよう養生し、迅速に解体・搬出してくれます。
    • スピードが速い
      → 引っ越し日より「前」に来てもらうことで、引っ越し当日の作業量を減らせます。(例:引っ越しの2日前に来てもらい、部屋をスッキリさせる)
    • 「ついでに他のゴミ(布団、家電、雑多なもの)」も一緒に持っていってもらえます。
  • デメリット
    • 引っ越し業者とは別に、もう一社とやり取りする手間がかかります。
    • 悪質な業者に注意する必要がある。(第1章で触れた「許可」の確認が必須)

【料金】「解体作業費」はいくら?業者に丸投げした時のリアルな相場

一番知りたい「お金」の話です。 業者が提示する料金は、単なる「処分費」だけではありません。

総額 = (1) 処分費 + (2) 搬出作業費 + (3) 解体作業費 + (4) 出張費

「解体」という、プロの「技術」と「時間」を拘束する作業には、当然「解体作業費」が上乗せされます。

  • 料金の目安(処分費とは別に加算される「解体作業費」)
    • ベッドフレーム(単純なもの)
      → 3,000円 ~ 8,000円
    • 大型の食器棚、タンス(頑丈なもの)
      → 5,000円 ~ 15,000円
    • スプリング入りソファ(手間がかかるもの)
      → 5,000円 ~ 12,000円

「高い!」と思われましたか? ですが、第2章で見たように、これを自力でやると「1時間半の格闘」「ノコギリ代」「ケガのリスク」「騒音トラブル」をすべて引き受けることになります。

プロが30分で安全に終わらせてくれるなら、この金額は「安全料」として妥当と言えます。

【編集長】見積もりで「解体費コミコミ」の総額を取るのが鉄則だ

【編集長からのワンポイントアドバイス】

この「丸投げ編」で最も重要なのは、「総額」の確認です。 悪質な業者は、電話で「処分費5,000円です」とだけ伝え、作業当日に「解体費で別途1万円かかります」と高額請求してきます。電話や訪問見積もりの際、 「この家具は、解体しないと部屋から出せません。その作業費も、運び出す費用も、処分費も、全部コミコミで、総額いくらですか?」 と明確に質問してください。そして、その「総額」を、必ず書面(またはメール)で見積もりとして取ること。 これが、引っ越し間際の余計なトラブルを避ける、唯一の方法です。

(参照:国民生活センター「引っ越し時の不用品処分トラブル」)

【最終手段】解体しても無理!窓から「吊り下げ処分」

第3章までで「業者に丸投げする」方法を解説しました。

しかし、世の中には、「解体・搬出を業者に頼もうとしたら、断られた」という、最悪のケースが存在します。

  • 「このソファ、一体型なので解体できません」
  • 「階段の踊り場が狭すぎて、どうやっても回転できません」
  • 「マンションの規約で、廊下での解体作業が禁止されています」

搬入した時はどうやったのか思い出せない。 買った時は壁がなかったのか(リフォームしたなど)。 もう、万策尽きた。

いいえ、まだ「最後の手段」が残っています。

それは「窓やベランダから吊り下げて、出す」ことです。

部屋からも階段からも出ない…最後の手段「吊り下げ」とは

「吊り下げ処分」とは、文字通り、家具をロープやクレーン車(ユニック車)を使って、窓やベランダから地上に下ろす作業です。 そう、買った時も、そうやって入れたはずなのです(あるいは、部屋の中で組み立てたか)。

  • 人力での吊り下げ
    →作業員が数名がかりで、ロープを使ってゆっくりと地上に下ろします。2階建ての戸建てなどで、比較的軽い家具の場合に使われます。
  • クレーン車での吊り下げ
    →大型のソファや、3階以上の中~高層階の場合、クレーン車やリフト付きトラックが出動します。

これは、もはや「不用品処分」の領域ではなく、「建設・運搬」に近い、高度な専門技術です。

当然、素人ができるはずもなく、専門業者に依頼するしかありません。

体験談:友人の「王様ソファ」吊り下げ事件

私の友人が、引っ越し時に「王様が座るような、デカい一体型ソファ」の処分に困りました。 玄関も通らず、階段も曲がれず、解体も不可能。

結局、引っ越し業者の「特殊作業チーム」が出動。 3階のベランダから、クレーン車で吊り下げていました。その光景は、引っ越しというより「工事」でした。

吊り下げ処分の料金と依頼先

この「特殊作業」は、誰に頼み、いくらかかるのでしょうか。

  • 依頼先
    1. 引っ越し業者
      →大手であれば「特殊作業(吊り下げ)」の専門部署や、提携業者を持っています。引っ越しの見積もり時に、必ず「これは吊り下げないと出ません」と申告してください。
    2. 不用品回収業者
      →業者によります。「吊り下げ作業OK」と謳っている、技術力の高い業者を探す必要があります。
    3. 重量物運搬の専門業者
      ※ピアノの運送業者などがこれにあたります。
  • 料金相場
    覚悟してください。これは「処分費」ではなく「作業費」です。
    最低でも20,000円~、クレーン車(ユニック車)を手配する場合は 50,000円~100,000円 の追加費用がかかることも珍しくありません。

これに、家具そのものの「処分費」が別途かかります。 費用は「階数」「家具の重さ」「前面道路の広さ(クレーン車が停められるか)」などで大きく変動します。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

吊り下げ」は、文字通り最後の手段です。 この作業には、家具の落下、建物(壁や窓枠)の損傷など、重大なリスクが伴います。 依頼する際は、必ず「複数社」から見積もりを取り、「万が一の事故の際、保険は適用されますか?」と確認してください。 見積もりも取らずに「当日お願い」は、絶対に不可能です。

(参照:国民生活センター「引越作業(重量物の運搬)で、建物や家財が損傷した場合」)

Q&A:引っ越しと家具解体、最後の疑問

ここまでお疲れ様でした。 自力解体のリスク、業者に頼むコスト、最終手段としての吊り下げ…。 すべてをご理解いただいた上で、最後に残る「素朴な、でも重要な疑問」にお答えします。

Q. 引っ越し当日、急に解体・処分を頼んでもOK?

A. 答えは「ほぼ100%不可能」です。絶対にやめてください。

「忘れてた!」「やっぱりこれも!」 その気持ちは分かりますが、当日の作業員さんに「これ、解体して捨てといて」と頼むのは、絶対にNGです。

  • 理由1:トラックの積載量
    →トラックの荷台は、あなたが見積もりで確定させた荷物量で「満車」です。解体した家具を積む「物理的なスペース」がありません。
  • 理由2:当日のスケジュール
    →作業員さんは、分刻みのスケジュールで動いています。リストにない「解体」という1時間以上かかる可能性のある作業を挟むと、次の引っ越し先に間に合わなくなります。
  • 理由3:権限と道具
    →当日の作業員さんは「運ぶ」プロであり、「処分(廃棄物収集)」の許可や「解体」専門の道具(ノコギリなど)を持っていない場合があります。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

当日の作業員さんに無理を言うのは、契約違反である以前に、彼らを非常に困らせる行為です。もし見積もり後に解体・処分したい家具が増えたら、「当日」ではなく「今すぐ」、引っ越し会社の「営業担当」に電話してください。トラックの空きと人員を再調整できる可能性があります。

Q. IKEAやニトリの家具、解体は簡単?

A. 「組み立て」は簡単ですが、「解体」は地獄です。

これが、本当に大きな落とし穴です。 IKEAやニトリの家具は、安価な「パーティクルボード(おがくず圧縮板)」でできていることが多いです。

  • ネジ穴が潰れやすい(なめる)
    →一度締めたネジは、外そうとすると簡単にネジ穴が潰れます。六角レンチやドライバーが空転し始めたら、もう外せません。
  • 背板が「釘」で打たれている
    →薄い背板は、ネジではなくタッカー(釘)で固定されています。これは「解体」できず、「破壊(バールで引き剥がす)」しかありません。
  • 重くて、脆い
    →パーティクルボードは「重い」わりに「脆い」のが特徴。解体作業中に角が崩れたり、割れたりしやすく、非常に扱いにくいです。

体験談:空転する六角レンチの絶望

私もIKEAの棚を解体しようとして、六角ネジがなめてしまい、どうにもならなくなった経験があります。押しても引いても回らないネジ。 結局、そのネジの周辺ごと、ノコギリで切断する羽目になりました。 「組み立て」の簡単さの、10倍の労力がかかると覚悟してください。

Q. 解体した家具、残った大量の「ネジ」はどう捨てる?

A. 自治体のルールによりますが、「不燃ごみ」か「小さな金属類」です。

木材は可燃ごみ、ではこの大量の金属(ネジ、釘、蝶番、取っ手)は? これも、自治体のルールを必ず確認してください。

  • 「不燃ごみ(燃えないごみ)」として出すのが一般的です。
  • 自治体によっては「小さな金属類」として、缶やビンとは別の収集日が設けられています。

出し方の工夫 そのままゴミ袋に入れると、袋を突き破って非常に危険です。収集作業員の方がケガをする原因になります。

  • 透明な小袋(ジップロックなど)にまとめる。
  • 牛乳パックや、丈夫な紙箱に入れる。
  • 袋に「キケン」「ネジ」などと明記する。

こうした配慮が、安全な収集につながります。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

ゴミの分別は、あなたの街の「ルール」です。「〇〇市(お住まいの地域) ネジ 捨て方」と検索すれば、必ず自治体の公式サイトが出てきます。引っ越しでバタバタしていても、最後の分別こそ、社会人としてのマナーが問われる場面です。

(参照:各自治体のホームページ、ごみ分別アプリなど)

まとめ:あなたの状況なら「自力」と「業者」どっちが正解か?

ここまで、引っ越し時の「家具の解体・処分」という、非常に面倒な問題について、考えうるすべての選択肢を解説してきました。

  • 自力解体(第2章)
    →ハイリスク・ハイリターン(節約)だが、ケガと騒音、ルール違反のリスクあり。
  • 業者丸投げ(第3章)
    →安全・確実・早いが、コストがかかる。
  • 吊り下げ処分(第4章)
    →高額だが、物理的に出せない場合の唯一の解。

もう、迷う必要はありません。 あなたの「状況」を以下のチャートに当てはめるだけで、取るべき行動がわかります。

【最終診断】あなたが選ぶべきは「自力」か「業者」か

▼ステップ1:その家具、自力で解体「できる」モノですか?

  • いいえ(スプリング入りソファ、ガラス扉食器棚、重い無垢材タンス)
    おめでとうございます。即決です。ケガをする前に、プロ「業者に丸投げ(第3章)」に依頼してください。
  • はい(カラーボックス、簡単な組み立て式ベッド、IKEA・ニトリの棚など)
    ステップ2へ

▼ステップ2:「自治体のルール」を確認しましたか?

  • いいえ(まだ確認していない)
    今すぐ「〇〇市 ごみ 解体」で検索してください。
    「解体しても粗大ごみ」というルールなら、「業者」か「粗大ごみ(持ち込み)」が決定です。
  • はい(「30cm未満なら一般ごみOK」だった)
    ステップ3へ

▼ステップ3:あなたに「時間」と「体力」と「道具」はありますか?

  • いいえ(引っ越しは明日、腰痛持ち、工具がない、面倒くさい)
    「業者に丸投げ(第3章)」
    (数千円~1万円は「安全料」と「時短料」です。合理的です)
  • はい(あと1週間ある、体力に自信あり、道具も揃えられる)
    → 「自力で解体(第2章)」 (ただし、ケガと騒音、床の傷には細心の注意を払ってください)

体験談:私が「業者」を選んだワケ

私も「自力解体」に挑み、カラーボックス1個に1時間半かかった人間です。 次の引っ越しの時、解体が必要なベッド(5,000円)を捨てる際、迷わず不用品回収業者に「解体・処分コミコミで12,000円」を払いました。

差額は7,000円。 でも、私はこれで「ノコギリを買う手間」「3時間の格闘」「大量の木くず掃除」「腰痛のリスク」「騒音トラブルの不安」のすべてを買ったと思っています。 引っ越し前夜に体力と時間を温存できたので、トータルで「勝った」と思いました。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

引っ越しの目的を思い出してください。 「家具を安く解体すること」ですか? 違いますよね。 「無事に荷物を運び出し、新生活をスムーズにスタートさせること」のはずです。数千円の節約のために、あなたがケガをしたり、ご近所とトラブルを起こしたり、退去時に敷金から高額な修繕費を引かれたりしたら、それは「大失敗」です。

あなたの貴重な時間とエネルギーは、過去の「ゴミ」を処分するためではなく、未来の「新生活」を整えるために使ってください。 そのための「業者への依頼」は、最も賢明な投資の一つです。

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