引っ越し不要家電の処分 買取と引き取りで損しない方法

引っ越し
お片づけの窓口<br>編集長
お片づけの窓口
編集長

私自身、過去に何度も不用品回収サービスに助けられた
元・ヘビーユーザーです。
その実体験から、いざという時に頼れる『利用者目線の情報』をお届けするという
理念を掲げ、実体験に基づいた情報をお届けします!

こんな人におすすめ

  • 引っ越しを機に、古い家電を「処分」したい
  • まだ新しい家電を「売りたい」けど、どうすればいいかわからない
  • 「いつ」「誰に」頼むのが一番トクで、一番楽なのか知りたい
  • 冷蔵庫やエアコンの「処分タイミング(水抜き・工事)」が不安
  • 悪徳な不用品回収業者に「ぼったくられたくない」

この記事でわかること

  • あなたの家電が「売れるモノ」か「有料で捨てるモノ」かが一発でわかる
  • 「引っ越し業者」「リサイクルショップ」「自治体」など、4つの処分方法のメリット・デメリットがわかる
  • 冷蔵庫・洗濯機・エアコンの「水抜き」や「取り外し工事」に最適なタイミングがわかる
  • 処分にかかる「リサイクル料金」の相場と、「買取価格」の現実がわかる
  • 引っ越し直前で焦らないための「トラブル回避術」がわかる

引っ越し準備で一番面倒な「家電」の処分。新生活のことだけ考えたいのに、粗大ごみが目の前にそびえ立っている…あの絶望感、わかります。

「どうせ捨てるし」「まだ動くし」と後回しにした結果、引っ越し前夜に途方に暮れる…。そんな未来を回避するため、日本一分かりやすい家電処分の「最初の分岐点」を解説します。


目次

1. 【まず確認】「売る」か「捨てる」か?運命の分かれ道

引っ越しが決まったら、まずやることは「新居の契約」でも「荷造り」でもありません。 「この家電は、カネになるのか?カネを払って捨てるモノか?」を見極めることです。

この最初の仕分けを間違えると、時間もお金も、あなたの体力も無駄になります。

1-1. 「売れる」家電の境界線(製造から何年以内?)

「まだキレイだし、絶対売れる」 私もそう思っていました。3年前の引っ越しで、5年使った国内メーカーの洗濯機を意気揚々とリサイクルショップに見積もりに出すまでは。

返ってきた答えは「買取不可。有料(5,000円)での引き取りなら可能です」。

ショックでした。彼らが見ていたのは「キレイさ」ではなく、洗濯機の内側に貼られた**「製造年」**のシールだけ。

家電の価値は、悲しいほど「製造年数」で決まります。

売れる(値段がつく)ライン

  • 製造から3年以内
    →高値が期待できる「当たり」
  • 製造から5年以内
    →買い取ってもらえるボーダーライン
  • 製造から7年以内
    →ギリギリ。無料引き取りなら御の字

売れない(有料処分)ライン

  • 製造から10年経過
    →ほぼ有料処分が確定します
  • 状態が悪い
    →動作しても、目立つ傷、黄ばみ、ニオイ、付属品(リモコン等)の欠品は大幅減額か買取不可

まずは今すぐ、冷蔵庫の扉の内側、洗濯機のフタの裏、テレビの背面を見てください。そこに「201X年製」と書かれたシールがあるはずです。それがあなたの家電の「時価」です。

家電を売るならこちらの記事も併せて読むと知識が深まります!

【編集長からのワンポイントアドバイス】

「型番」と「製造年」は、見積もり依頼の必須項目です。電話口で「えーっと…」とならないよう、スマホで写真を撮ってメモしておきましょう。それだけで「わかっているお客様」と見られ、交渉がスムーズに進みますよ。

1-2. 家電リサイクル法対象品(4品目)は「捨てる」=有料が確定

「売れないなら、粗大ごみで数百円で捨てればいいや」 その考えは間違いす。

特定の家電は「粗大ごみ」として捨てることが法律で禁止されています。それが「家電リサイクル法」です。

これは「まだ使えるからリサイクルしましょう」という生やさしい法律ではありません。 「使い終わったモノから資源を取り出す費用を、捨てたアンタが払いなさい」というルールです。

対象となるのは、以下の「家電4品目」です。

  1. エアコン
  2. テレビ(ブラウン管、液晶、プラズマ、有機EL)
  3. 冷蔵庫・冷凍庫
  4. 洗濯機・衣類乾燥機

これらを「捨てる」場合、あなたは必ず「リサイクル料金」と「収集運搬料(業者に運んでもらう手数料)」の2つを支払う義務があります。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

電子レンジ、掃除機、扇風機、パソコンなどは「家電リサイクル法」の対象外です。これらは自治体の「粗大ごみ」や「小型家電リサイクル」で処分できます。ごちゃ混ぜにしないよう注意しましょう。

参照リンク:

1-3. フリマアプリは現実的か?(送料と手間の落とし穴)

「リサイクルショップで売れないなら、メルカリで売ればいいじゃん」 これも要注意です。特に冷蔵庫洗濯機

私もやろうとしました。10年モノの冷蔵庫。リサイクルショップでは当然「有料処分」。ダメ元でフリマアプリで「1,000円」で出品しました。

すぐ「買いたい」と連絡が! …しかし、そこで気づきます。「送料、いくらだ?」

大型家電の送料は、ヤマトの「梱包・発送たのメル便」などで送るのが一般的ですが、これがとんでもなく高い。

  • 例:冷蔵庫(中型)の送料
    → 約12,000円
  • 例:洗濯機(ドラム式)の送料
    → 約18,500円

1,000円で売れたところで、送料で1万円以上の大赤字です。 さらに、引っ越し準備で死にそうな中、「購入者との日程調整」「搬出の立ち会い」という手間も発生します。

フリマアプリが有効なのは、せいぜい「電子レンジ」「掃除機」など、自分で梱包できるサイズまで。大型家電は「持ち帰り(直接引き取り)」限定で出品する以外、現実的ではありません。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

フリマで大型家電を売るなら、引っ越しの1ヶ月以上前に「ジモティー」などで「直接引き取りに来てくれる人限定」で出すのが現実的な手です。ただし「当日ドタキャン」のリスクも覚悟しておきましょう。過度な期待は禁物です。


まず、あなたの家電が「3年以内か、5年以内か、それ以上か」を確認しましたか? そして「リサイクル法対象の4品目か、それ以外か」を分けましたか?

この仕分けが終わって初めて、次のステップ「じゃあ、誰に頼むのが一番トクか?」に進めます。


2. 【4大選択肢】誰に頼むのが「正解」か? 徹底比較

仕分けが終わった家電たちを、誰に託すか。 それぞれの「メリット」「デメリット(落とし穴)」を、私の体験談も交えて解説します。

2-1. 引っ越し業者: 楽だが、処分料?買取?見積もり時の確認必須

こんな人向け

  • 最優先
    楽さ、手間をなくしたい
  • 状況
    処分と引っ越しを1日で終わらせたい

一番楽なのは、間違いなくコレです。 引っ越し当日、新居へ運ぶ荷物をトラックに積んでもらい、旧居に残した不要な家電を「じゃ、これお願いします」と渡すだけ。

私も引っ越しの見積もり時、ダメ元で「この10年モノの冷蔵庫、引き取れます?」と聞きました。 「はい、オプションで可能です。リサイクル料と運搬料で6,000円ですね」と、あっさり見積もりに組み込まれました。

メリット

  • 圧倒的に楽。 複数の業者と日程調整する必要がない。
  • 引っ越し当日まで使える。(冷蔵庫など)

デメリット(落とし穴)

  • 割高なケースが多い。 家電量販店などに頼むより「収集運搬料」が上乗せされがちです。
  • 「買取」か「有料処分」か不明瞭。 「引き取りますよ」という言葉が、無料なのか有料なのか、はたまた買い取ってくれるのか。ここを曖昧にしてはいけません。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

引っ越し見積もり時は、必ず「これは買取ですか? 有料処分ですか?」と確認してください。「有料処分の場合はいくらですか?」と聞いた上で、その金額を「相見積もり」の材料にしましょう。家電処分費を含めた総額で比較することが重要です。

2-2. リサイクルショップ: 売れるモノがあるなら最強。出張買取の活用

こんな人向け

  • 最優先
    1円でもプラスにしたい
  • 状況
    製造5年以内の「売れる」家電がある

第1章で「これは売れる!」と判断した家電があるなら、リサイクルショップの「出張買取」が最強の選択肢です。

メリット

  • お金になる。
  • 運び出しの手間がゼロ。
    専門のスタッフが家の中まで入って、養生(床や壁を保護)しながら丁寧に運び出してくれます。

デメリット(落とし穴)

  • 売れないモノは置いていかれる。
    これが最大の落とし穴です。 私の友人は、洗濯機(3年モノ)と電子レンジ(10年モノ)をまとめて出張買取に出しました。結果、洗濯機は買い取られましたが、電子レンジは「これはお値段が…」と、その場に無慈悲に残されました。
  • 引っ越し当日や直前は断られることも。
    彼らも繁忙期があります。引っ越し当日の依頼はまず無理です。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

出張買取は、引っ越しの「1〜2週間前」には終わらせておくのが理想です。そして「売れなかったモノ」が残ることを想定し、その処分方法(次の2-3や2-4)をあらかじめ考えておきましょう。二段構えが肝心です。

2-3. 自治体・家電量販店: 安さと安心。ただし「引っ越し繁忙期」は予約に注意

こんな人向け

  • 最優先
    費用と安心感
  • 状況
    「捨てる」モノが確定している。時間に余裕がある。

「売れない」と確定した家電を、最も安く、かつ正規のルートで処分する方法です。

  • 家電4品目(リサイクル法対象)
    →家電量販店、または郵便局でリサイクル券を買って指定場所へ持ち込む
  • それ以外の家電(電子レンジ、掃除機など)
    →自治体の「粗大ごみ」

メリット

  • 安い。
    →特に自治体の粗大ごみは数百円。家電量販店も「リサイクル料金+収集運搬料」という法律で定められた明朗会計です。
  • 安心・安全。
    →不法投棄などのトラブルに巻き込まれる心配はゼロです。

デメリット(落とし穴)

  • 引っ越し繁忙期(2〜4月)は予約が取れない。
    →これが本当に深刻です。 私も3月の引っ越しで、粗大ごみ(電子レンジ)を出そうと電話したら「最短で3週間後です」と言われ、退去日に間に合わない事態に。
  • 自分で運び出す必要がある。
    →粗大ごみは「指定日の朝、玄関先や集積所」に出す必要があります。重たい家電を一人で運ぶのは重労働です。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

引っ越し日が決まったら、その日のうちに自治体の粗大ごみ収集センターに電話してください。引っ越し業者を予約するのと同じタイミングです。繁忙期は、1ヶ月前でも予約が埋まっていることがあります。

2-4. 不用品回収業者: 最終手段。スピード重視だが「無料」には裏がある

こんな人向け

  • 最優先
    スピード、今すぐ何とかしたい
  • 状況: 引っ越し直前
    売れる・捨てると仕分ける時間すらない。

「リサイクルショップに断られたモノ」「粗大ごみの予約が間に合わないモノ」「家電以外の家具やゴミ」…これらが混在してどうしようもなくなった時の「最終手段」です。

メリット

  • 圧倒的に速い。
    →連絡したその日や翌日に来てくれることも。
  • 分別不要。
    →「全部まとめて持っていってください」が通用します。(リサイクル家電、家具、雑多なゴミなど)

デメリット(落とし穴)

  • 高額になりがち。
    →料金体系が「トラック1台〇万円」など、割高なケースが多いです。
  • 悪徳業者の存在。
    →「無料回収」をうたう軽トラックは絶対に利用してはいけません。 車に積んだ後で「積み込み料」「出張費」として高額請求されたり、不法投棄に加担させられたりするトラブルが後を絶ちません。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

もし利用する場合は、必ず「一般廃棄物収集運搬業」の許可番号をHPで確認できる業者を選んでください。そして、作業前に必ず「総額でいくらかかるのか」を明記した見積書をもらうこと。これがトラブルを避ける最大の防御策です。

参照リンク:


あなたの状況に合う選択肢は見つかりましたか?

  • 「売れるモノが多い」なら2-2
  • 「捨てるモノだけ」なら2-3
  • 「時間がない・面倒」なら2-1
  • 「金で解決したい」なら2-4

次は、家電の中でも特に面倒な「冷蔵庫」「洗濯機」「エアコン」の処分タイミングについて、具体的に解説していきます。


3. 【家電別】ベストな処分タイミングと「Xデー」

「引っ越し当日まで使うから、当日に業者に渡せばいいや」 この考えが、一番危険です。家電ごとに、正しい「Xデー」と「準備」があります。

3-1. 冷蔵庫・洗濯機(ギリギリまで使う)

引っ越しで一番トラブルになるのが、この2台です。 私も一度、冷蔵庫の「水抜き」をサボって引っ越し業者に渡したら、トラックの中で微妙なニオイのする水が漏れ出し、他の荷物にまで被害が出そうになった苦い経験があります。

水抜き・霜取りはいつやる?

  • 冷蔵庫(霜取り・水抜き): 引っ越しの前日(24時間前)
    1. 引っ越しの24時間前に、冷蔵庫の電源を抜きます。
    2. 中身を空にし、扉を開放します。(ここでタオルを敷き詰めないと床が水浸しになります)
    3. 冷凍庫の霜が溶けるのを待ちます。(ドライヤーはNG)
    4. 最後に、冷蔵庫の裏や下にある「水受け皿」に溜まった水を捨てます。
  • 洗濯機(水抜き): 引っ越しの前日夜、または当日朝
    1. 最後の洗濯が終わったら、蛇口を閉めます。
    2. 「脱水」のみを一度かけます(ホース内の水を抜くため)。
    3. 給水ホース、排水ホースの順に外します。
    4. 本体やホースに残った水を、洗面器やタオルで受け止めて完了です。

「引っ越し当日」に引き取ってもらう方法

これができるのは、「引っ越し業者」にオプションで頼む場合がほぼ唯一です。
※リサイクルショップや不用品回収業者は、引っ越し当日の、しかも時間が読めない「搬出後」のタイミングには、まず来てくれません。

日までに水抜き・霜取りを完璧に終わらせ、「あとは運ぶだけ」の状態にしておくのが、引っ越し当日に回収してもらうための最低限のマナーです。

冷蔵痕の処分について詳しく知りたい方はこちらから

【編集長からのワンポイントアドバイス】

冷蔵庫の電源を前日に抜くということは、「引っ越し前日の食料」がなくなります。外食やコンビニ飯で乗り切る計画を立てておきましょう。これが「引っ越しダイエット」の正体です。

3-2. エアコン(工事が絡む最難関)

家電処分の「ラスボス」です。 なぜなら、これだけ「取り外し工事」という別の作業が発生するから。

「取り外し工事」は誰がやる?費用は?

あなたが手配する必要があります。パターンは以下の通りです。

  1. 引っ越し業者に頼む(推奨)
    →オプション料金(1台 5,000円〜10,000円程度)はかかりますが、引っ越し当日に搬出と同時に作業してくれるので一番楽です。
  2. リサイクルショップ(買取)に頼む
    →「製造5年以内」などで売れる場合、業者が無料で取り外し工事もやってくれるケースが多いです。
  3. 家電量販店に頼む
    →新居で買い替える場合、古いエアコンの「引き取り」として工事を頼めます。ただし、旧居での「取り外し日」と新居での「取り付け日」の調整が必要です。

賃貸の原状回復(穴)も忘れずに

エアコンを外すと、壁に「配管用の穴」と「ネジ穴」が残ります。 賃貸の場合、これを放置して退去すると、高確率で敷金から「補修費」が引かれます。

  • 配管用の穴
    →通常、プラスチックの「キャップ(フタ)」が最初から付いています。もし紛失していたら、ホームセンターで数百円で買ってフタをしてください。
  • ネジ穴
    →壁紙用の「補修用パテ(粘土のようなもの)」で埋めます。これも数百円です。

この数分の作業をサボるだけで、数千円〜1万円取られることもあるので、絶対にやりましょう。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

自分で取り付けたエアコンを「次の家でも使う」場合、引っ越し業者に「取り外し」と「取り付け」の両方を頼むことになります。この工事費が意外と高く(2〜3万円)、見積もりを圧迫します。古いエアコンなら、いっそ処分して新居で買った方が安いケースも多いですよ。

3-3. テレビ・電子レンジ

これらは「ギリギリまで使う」ようで、実は「なくても何とかなる」家電です。

  • テレビ
    →スマホやタブレットがあれば、1週間なくても生活できます。
  • 電子レンジ
    →コンビニ弁当の温めができなくなりますが、外食や「火」を使った自炊でカバーできます。

引っ越し直前は、冷蔵庫の水抜きや荷造りで戦場です。 テレビや電子レンジのように、1週間前からでも手放せる家電は、早めに「売る(リサイクルショップ)」か「捨てる(自治体)」で処分しておくと、心に余裕が生まれます。

3-4. パソコン・照明・ウォシュレット

見落としがちな「3つの罠」です。引っ越し当日に「あ!」となっても手遅れです。

  • パソコン(データ消去の罠)
    →「粗大ごみ」や「リサイクルショップ」に出す前に、データは必ず消去しましょう。 「初期化」だけでは不十分なことも。不安なら、専門のデータ消去ソフトを使うか、物理的にハードディスクを破壊(叩き割る)のが確実です。
    ※参照: PCリサイクルや、国の認定事業者の利用も検討してください。
  • 照明(備え付けの罠)
    →今あなたが使っている天井の照明、それは「自分で買ったもの」ですか? それとも「入居時から付いていたもの」ですか? もし入居時から付いていたもの(特に、カチッと回すだけの古い蛍光灯など)なら、それは大家さんの備品です。勝手に捨ててはいけません。 自分で買ったオシャレな照明に替えた場合、元の照明を(捨てていなければ)付け直して退去する必要があります。
  • ウォシュレット(取り外しの罠)
    →これも照明と同じです。自分で付けた場合、原則として「元のただの便座」に戻して退去します。 取り外しには工具(モンキーレンチなど)が必要で、水回りの作業になるため、自信がなければ業者に頼むしかありません。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

賃貸物件の「原状回復」の基本は、「入居した時と全く同じ状態に戻す」ことです。不安な方は、入居時に撮った写真を見返して、何が「備品」だったかを確認しておきましょう。


これで、家電ごとの「Xデー」は見えましたね。 次は、最終的に「いくらかかるのか?(いくらになるのか?)」という、お金の総決算をします。


4. 【費用】結局いくらかかる?(または、いくらになる?)

引っ越しとは「お金と時間と手間」のトレードオフ(交換)です。 家電処分にかかる費用を「見える化」して、あなたが「どこにお金を払うべきか」をハッキリさせます。

4-1. 処分費用の相場(リサイクル料+収集運搬料)

第1章で「捨てる=有料」と確定した家電リサイクル法対象の4品目。 これらにかかる費用は、2種類の料金の「合計」です。

  1. リサイクル料金
    →これは「家電をバラバラにして資源に戻すための工場作業費」です。法律で決まっており、どの業者に頼んでも(ほぼ)一律です。
  2. 収集運搬料
    →これは「あなたの家から、指定の場所まで運ぶための運賃」です。業者によって全く違います。

▼リサイクル料金(目安)

  • エアコン: 990円〜
  • テレビ(16型以上): 2,970円〜
  • 冷蔵庫(171L以上): 4,730円〜
  • 洗濯機・乾燥機: 2,530円〜

「なんだ、意外と安いじゃん」 そう思ったら大間違いです。問題は「収集運搬料」です。

以前、新しく洗濯機を買った時、古い洗濯機の引き取りを頼みました。 その時のレシートを見て衝撃を受けました。 「リサイクル料金 2,530円」 「収集運搬料 550円」 (合計 3,080円)

「安い!」と思いました。しかし、これは「新品を買ったから」という特別価格です。

もし「買い替えなし」で、引き取りだけを家電量販店や引っ越し業者に頼むと、この「収集運搬料」が2,500円〜5,000円程度に跳ね上がります。

つまり、洗濯機1台捨てるのに、合計5,000円〜8,000円かかることもザラにある、ということです。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

リサイクル料金は、メーカーやサイズによって細かく定められています。自分の家電がいくらかかるか、必ず「家電リサイクル券センター」のHPで確認しておきましょう。見積もりを取る際の「基準」になります。

4-2. 買取価格の現実(人気メーカー、状態)

「じゃあ、売ればいいんだ!」 そう思った「製造5年以内」の家電。ここにも厳しい現実があります。

  • 人気メーカーの壁
    →同じ「製造3年」でも、パナソニック、日立、シャープなどの国内大手メーカーは値段がつきやすいです。 一方、ハイアールやアイリスオーヤマ、または無名の海外メーカー品は、買い叩かれるか、買取不可(無料引き取り)になりがちです。
    理由は単純で「新品が安いから」。リサイクルショップも、新品と数千円しか変わらない中古品は売れないのです。
  • 状態の壁(ニオイと汚れ)
    →私自身、5年モノの洗濯機を査定に出した時、「あ、ここゴムパッキンにカビが…」と指摘され、買取不可になったことがあります。
    • 冷蔵庫: キムチや魚のニオイ、調味料のシミ
    • 洗濯機: 洗剤投入口の固まり、ゴムパッキンのカビ
    • テレビ/エアコン: リモコンの有無、タバコのヤニ

これらがあるだけで、製造年数が新しくても「売れないモノ」に格下げされます。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

査定に出す前は、できる限り「掃除」をしてください。特に冷蔵庫と洗濯機。キレイにしたからといって買取価格が劇的に上がるわけではありませんが、「買取不可」を「買取OK(500円でも)」に変えられる可能性はあります。

4-3. トータルで一番「損しない」方法の見つけ方

結局、どう動けば「損」をしないのか? ここで言う「損」とは、「(処分費用)+(あなたの手間・時間)」の合計値です。

  1. 「手間」を金で買う(楽だが高い)
    • 方法
      →引っ越し業者に全部丸投げ
    • 費用
      →(処分費+収集運搬料)がかかる
    • メリット
      →楽。引っ越し当日に終わる。
    • 結論
      →時間がない人、お金で解決したい人の正解。
  2. 「利益」を最大化する(面倒だが得)
    • 方法
      • 売れるモノ(3年以内)はリサイクルショップへ
      • 売れないモノ(10年モノ)は家電量販店や自治体で捨てる
    • 費用
      →買取金がプラスになり、処分費は最安
    • メリット
      →トータル収支が一番良くなる
    • 結論
      →手間を惜しまない人の正解。ただし、引っ越し1ヶ月前から動く必要あり。
  3. 「最悪」を避ける(中庸)
    • 方法
      →引っ越し業者とリサイクルショップに「相見積もり」を取る
      • 引っ越し業者: 「全部まとめて引き取りで15,000円です」
      • リサイクルショップ: 「これ(TV)は3,000円で買取、これ(冷蔵庫)は5,000円で処分。合計マイナス2,000円です」
    • 結論
      この場合、リサイクルショップに頼んだ方が「13,000円」トクです。

私は最後の引っ越しで、古い冷蔵庫(10年モノ)と洗濯機(8年モノ)を、引っ越し業者に「処分費12,000円」を払って引き取ってもらいました。 もっと安くする方法(自分で郵便局でリサイクル券を買い、指定場所へ持ち込むなど)はありましたが、引っ越し前夜にそんな体力はありません。私は12,000円で「貴重な時間と体力」を買ったのです。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

あなたにとっての「損しない方法」は、あなたの状況(時間、体力、家電の新しさ)で決まります。 必ず「引っ越し業者の処分見積もり」と「リサイクルショップの買取見積もり」、この2つを天秤にかけてください。それがあなたの「最適解」です。


これで費用の全貌が見えました。 最後は、「やっちまった…」を回避するための、トラブル回避術と最終確認です。


5. 【Q&A】まだ残る「細かい疑問」をここで全解決!

記事を全部読んだけれど、自分のケースに当てはめると「?」が残る。そんな「あと一歩」の疑問に、ズバリお答えします。

Q1. 引っ越しまであと2日。何もしてません。どうすればいいですか?

A. 今すぐ「不用品回収業者」に電話してください。ただし「焦っている時こそ、冷静に」。

もう「自治体(粗大ごみ)」も「リサイクルショップ」も間に合いません。 あなたの選択肢は「2-4. 不用品回収業者」ほぼ一択です。

ただし、足元を見られて高額請求される典型的なパターンです。 電話口で必ず「家電リサイクル法対象の〇〇(例: 冷蔵庫)と、〇〇(例: 電子レンジ)があるが、総額でいくらかかるか?」を確認してください。「トラック積み放題〇万円」という曖昧な答えの業者は危険です。

高くてもいいから、とにかく部屋を空(から)にしたい場合の「最後のカード」と割り切りましょう。

詳しくはこちらの記事をご参考ください

Q2. 家電リサイクル券って、どこで買うんですか?

A. 郵便局(ゆうちょ銀行)の窓口です。

もしあなたが「処分する家電を、自分で指定の引取場所(工場みたいな所)へ持ち込む」という、最も安く済ませる茨の道を選ぶなら、郵便局でリサイクル料金を振り込み、「家電リサイクル券」を受け取る必要があります。

ですが、ほとんどの人は「家電量販店」や「引っ越し業者」に引き取りを依頼するはずです。その場合は、業者がすべて手続きを代行してくれるので、あなたが郵便局に行く必要はありません。業者の請求書に「リサイクル料金」として含まれてきます。

Q3. 壊れて動かない家電でも、買い取ってもらえますか?

A. ほぼ無理です。「有料処分」を覚悟してください。

リサイクルショップが買い取るのは「中古品として、次に売れるモノ」だけです。 壊れている家電は、彼らにとっても「処分費のかかるゴミ」でしかありません。

※例外として、製造から1〜2年しか経っていない最新モデルが「ちょっと壊れた」程度なら、修理して売る業者もいるかもしれませんがまれです。

「壊れてるけど、新しいから」は通用しません。動かない時点で「家電リサイクル法(有料処分)」の対象です。

Q4. 「無料回収」のトラックが回ってるけど、あれはダメなの?

A. 絶対にダメです。関わってはいけません。

街中を軽トラックで巡回している「無料回収」業者のほとんどは、自治体の「一般廃棄物収集運搬業」の許可を持っていません。

彼らは違法です。

よくあるトラブルは、「無料だと思って頼んだら、トラックに積んだ瞬間に『積み込み料』『出張費』を数万円請求された」というもの。 さらに、彼らがその家電を山奥に不法投棄した場合、持ち主である「あなた」が責任を問われる可能性すらあります。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

「無料」という言葉ほど、高くつくものはありません。家電の処分には必ず「リサイクル料」というコストがかかります。それをタダで引き取る業者は、どこかで必ず(違法な形で)儲けていると疑うべきです。

参照リンク:

Q5. 冷蔵庫の中身(食品)はどうすればいい?

A. 引っ越し1週間前から「冷蔵庫お掃除キャンペーン」を開始してください。

私の体験上、これが一番精神的にこたえます(笑)。

  • 1週間前
    →新しい食材の購入を禁止。冷凍庫の肉や魚から消費開始。
  • 3日前
    →調味料(ドレッシング、ソース類)も含め、すべて使い切るか、捨てる覚悟を決める。
  • 前日
    →電源を抜く。(3-1参照)
  • 当日
    →万が一残った「これだけは!」というモノ(高価な調味料やバターなど)は、クーラーボックスに入れて新居へ手で運びます。

引っ越し前夜の「からっぽの冷蔵庫」を見たとき、「ああ、本当に引っ越すんだな」と実感できますよ。

最後に:最高の新生活は「完璧な空室」から

ここまで、お疲れ様でした。 ダンボールの山、役所の手続き、そしてラスボスである「家電処分」。もう、考えることだらけでうんざりしている頃かもしれません。

この記事で解説してきたことは、突き詰めればシンプルです。

  1. 仕分けろ(売るか?捨てるか?)
  2. 相手を選べ(業者か?自治体か?リサイクルショップか?)
  3. Xデーを決めろ(いつ水抜きするか?いつ手放すか?)

引っ越しの家電処分は、面倒です。 私も「まだ使えるし…」「重いし…」「あとでいいや…」と後回しにし続け、引っ越し前夜に「なんでこれ(10年モノの冷蔵庫)がまだここにあるんだ!」と絶望したことがあります。

最大の敵は、あなたの「めんどくさい」という気持ちです。

1円でもトクしようと完璧を目指すより、「確実に、合法的に、退去日までに部屋からなくす」ことを最優先にしてください。

【編集長からのワンポイントアドバイス】

最後にお伝えしたいのは、結局のところ「すべては早めの行動が解決する」という、身もフタもない真実です。 引っ越し日が決まった瞬間に、この記事をもう一度読み返し、まず「冷蔵庫の製造年」を確認することから始めてください。健闘を祈ります。

不要な家電をスッキリ手放し、ピカピカの「空室」を大家さんに引き渡せた時の達成感は格別です。 この記事が、あなたの「めんどくさい」を乗り越え、最高の新生活をスタートするための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。

目次
目次
タイトルとURLをコピーしました