
編集長
私自身、過去に何度も不用品回収サービスに助けられた
元・ヘビーユーザーです。
その実体験から、いざという時に頼れる『利用者目線の情報』をお届けするという
理念を掲げ、実体験に基づいた情報をお届けします!
こんな人におすすめ
- 相続した実家を解体して、更地にしたい(売却・新築予定の)人
- 家の中に荷物(遺品)が大量に残っていて、どう処分すべきか悩んでいる人
- 遺品整理と解体を「一番安く」「一番ラクに」済ませる方法を探している人
- 解体業者に「全部まとめて丸投げ」しようかと考えている人
この記事でわかること
- 解体業者に遺品整理を「丸投げ」すると、費用が高額になる本当の理由
- 「遺品整理」と「(解体業者の)残置物処理」の決定的な違い
- 遺品整理を先に専門業者へ頼むことで、トータル費用が安くなる仕組み(買取など)
- 貴重品(権利書や現金)を失うリスクを回避する方法
- 解体費用を安く抑えるための、最も賢い「4つのステップ」
相続した実家を解体して、更地にして売りたい。
あるいは、解体して新しく家を建てたい。
そう考えている今、 あなたを悩ませているのは、 あの家の中に残された大量の家財道具(遺品)ではありませんか?
「どうせ家ごと壊すんだ。 タンスも布団も食器も、 解体業者にまとめて処分(残置物処理)してもらうのが、 一番早くて、一番ラクだ」
正直、私も最初はそう思っていました。
あの膨大な量を自分で片付けるなんて、 時間も労力も、考えるだけで気が遠くなる…。
解体業者に「丸投げ」できるなら、それが一番だと。
ですが、少し待ってください。
その「丸投げ」という選択が、 あなたが数百万円単位で損をし、 取り返しのつかないトラブルに巻き込まれる入り口だとしたら?
実は、 「解体」が最終目的だからこそ、 先に「遺品整理業者」に依頼する方が、 トータルコストを劇的に抑え、安全かつスムーズに進められるのです。
解体業者に「丸ごと処分」を頼む前に、 なぜそれが危険なのか、 そして、どうすれば賢く(=安く・安全に)家を空っぽにできるのか。
この記事で、その理由を徹底的に解説します。
第1章:遺品整理と「残置物処理」、決定的な違いとは?

家の中のモノを片付ける。
この作業には、大きく分けて2つのやり方があります。
- 遺品整理
- 残置物処理
「どっちも業者に頼んで、家を空っぽにしてもらうんでしょ? どうせ解体するんだから、呼び方が違うだけじゃないの?」
私も、父の実家をどうしようかと考え始めた時、 本気でそう思っていました。
しかし、この2つは、 「モノを何として扱うか」という根本的な目的が、 全く、まったく違うのです。
この違いを知らないまま進めると、 あなたは確実にお金を損します。
遺品整理=モノを「資産・思い出」として仕分ける仕事
遺品整理業者の仕事は、 家の中にある全てのモノを 「遺品(故人の資産や思い出)」として扱います。
彼らの最大の目的は、 依頼主(あなた)が「要るモノ」と「要らないモノ」を 丁寧に「仕分ける」ことです。
- 貴重品や重要書類 (現金、通帳、実印、土地の権利書など)を捜索する。
- 思い出の品 (写真、手紙、趣味の品など)を確保する。
- 価値のあるモノ (家電、家具、骨董品など)を買い取る。
- 法律(一般廃棄物処理法)に則って適正に処分する。
彼らのゴールは、単に家を空っぽにすることではなく、 「失ってはいけない価値」を解体前に救出し、 依頼主に確実に届けること。
その上で、家を空にすることです。
残置物処理=モノを「障害物(ゴミ)」として撤去する仕事
一方、主に解体業者が行う「残置物処理」。
これは、家の中のモノを 「解体工事の”障害物”(ゴミ)」として扱います。
彼らの目的は、ただ一つ。
「家を壊すために邪魔なモノを、効率よく撤去する」ことです。
- タンスも布団も食器も、すべて「障害物」。
- 貴重品の「捜索」は、基本的に業務範囲外で
※もし見つかっても、それは「ついで」でしかありません。 - 多くの場合、家ごと重機で壊し、 瓦礫と一緒くたに処分。
私も最初、解体業者に見積もりを依頼しようと電話しました。
「すみません、家の中がそのままで…。 タンスとか家具とか、全部残ってるんですけど、 それもまとめて壊して処分ってできますか?」
すると、電話口でこう言われました。
「あ、“残置物ですね。 大丈夫ですよ。 ただ、量が多いと処理費用がかなりかかりますけど」
この「残置物」という言葉を聞いた時、 ハッとしました。
「あ、これは”遺品”じゃないんだ。 解体業者にとっては、ただの”モノ”、”障害物”なんだ」と。
たとえるなら、 遺品整理が「大切な引越し前の荷造り(仕分け)」だとすれば、 残置物処理は「ゴミ屋敷の丸ごと撤去」に近い。
この「扱いの違い」が、 次の章でお話しする「高額請求」や「トラブル」に直結するのです。
【編集長からのワンポイントアドバイス】

モノの処分には、法律が厳しく関わっています。遺品整理業者が扱う家財道具は、家庭から出るゴミとして「一般廃棄物」に分類されます。 しかし、解体業者が家の解体と同時にこれらを処理すると「産業廃棄物」(事業活動に伴うゴミ)とみなされる場合があります。 一般的に、産業廃棄物の方が処分単価(コスト)がケタ違いに高くなるため、注意が必要です。
(参考リンク)
第2章:なぜ「解体業者への丸投げ」は損なのか? 3つのデメリット

「どうせ壊す家なんだから、中身も一緒でいい」
その考えが、なぜ危険なのか。解体業者への「丸投げ(残置物処理)」がもたらす、 具体的かつ深刻なデメリットを3つ、解説します。
デメリット1:費用が「産業廃棄物」扱いで高額になる
これが、金銭面で最大の落とし穴です。
遺品整理業者が家財道具を処分する際は、 自治体のルールに則った「一般廃棄物」として扱います。
しかし、解体業者が家の解体と同時に家財道具を処分すると、 それらは「産業廃棄物」とみなされることが大半です。
- 一般廃棄物(遺品整理業者)
- 自治体の処理施設(クリーンセンターなど)で比較的安価に処分可能。
- 産業廃棄物(解体業者)
- 専門の民間処理施設で処分する必要があり、処分単価(1kgあたりや1立方メートルあたり)が非常に高額。
私の知人が、まさにこの罠にはまりました。
彼は解体業者に「家の中も全部おまかせ」で見積もりを取りました。 提示されたのは「解体費120万円」。 「思ったより安い」と契約したそうです。
しかし、工事完了後の請求書を見て愕然とします。
「残置物処理費用 150万円」
が、解体費とは別に追加されていたのです。 合計270万円。
「残置物は産廃扱いになるので、この金額になります」 そう説明されましたが、後の祭りです。
もし先に遺品整理業者に頼んでいれば、 家財道具の「買取」も発生し、 処分費用は50万円程度で済んだかもしれないのです。
「丸投げ」を選んだことで、100万円以上も損をした計算になります。
デメリット2:貴重品・重要書類が「ゴミ」として消える
解体業者の仕事は「家を安全に壊すこと」です。
残念ながら、「貴重品を捜索すること」は業務範囲外です。
彼らにとって、タンスも仏壇も「障害物」。 重機で一気に壊し、瓦礫と一緒にトラックに積み込みます。
- タンスの引き出しの奥にあった「現金(タンス預金)」
- 仏壇の隠し引き出しに入っていた「通帳や実印」
- 書類棚のファイルに紛れていた「土地の権利書」
これら全てが、 あなたの確認がないまま、一瞬で「ゴミ」として処分されてしまいます。
私自身、父の実家を片付けた際、 まさかと思うような「古い封筒」の中から、 祖父名義の古い株券が出てきた経験があります。
遺品整理業者は「捜索」のプロです。
「まさか」と思う場所も徹底的に確認してくれます。
「どうせ何もないだろう」 その思い込みで解体業者に丸投げし、 後から「あそこにあったかも…」と気づいても、 もう二度と取り戻すことはできません。
デメリット3:不法投棄のリスクに巻き込まれる
これは信じたくない話ですが、 一部の悪質な業者によるトラブルが後を絶ちません。
高額な産業廃棄物の処理費用を浮かせるため、 解体した瓦礫や家財道具を、 山中や人目につかない場所に不法投棄する業者がいます。
「業者がやったことだから、自分は関係ない」 そうは思いませんよね?
廃棄物処理法では、 排出事業者(この場合は依頼主であるあなた)が、 廃棄物が適正に処理されるまでの責任を負う、 と定められています。
もし不法投棄が発覚した場合、 あなた自身が警察から事情聴取を受けたり、 最悪の場合、罰金や原状回復費用を請求されたりする可能性もゼロではありません。
「安さ」だけをアピールする業者に丸投げした結果、 犯罪に加担してしまうリスクがあるのです。
【編集長からのワンポイントアドバイス】

業者を選ぶ際は、必ず「産業廃棄物収集運搬業許可」や「解体工事業登録」の許可証(許可番号)を提示してもらいましょう。 また、最終的にどこで処分するのか(マニフェスト=産業廃棄物管理票の発行が可能か)を確認することが、トラブル回避の第一歩となります。
(参考リンク)
第3章:解体目的なら「遺品整理業者」に先に頼むべき3つの理由

では、解体業者に丸投げするのではなく、 なぜ先に「遺品整理業者」に依頼すべきなのか。
「どうせ解体する家にお金をかけるなんて、二度手間じゃないか」 そう思うかもしれません。
しかし、ここに「解体」が目的だからこその、 トータルコストを劇的に安くし、リスクをゼロにするための、 3つの決定的なメリットがあります。
メリット1:【最重要】トータル費用が圧倒的に安くなる
ここが一番、声を大にして言いたいところです。 遺品整理業者に頼むと、費用が「安く」なります。
理由は2つあります。
- そもそも処分費が安い(一般廃棄物)
- 前の章で、解体業者の「残置物処理」は 「産業廃棄物」扱いで高額になるとお話ししました。遺品整理業者は、家財道具を「一般廃棄物」として、 自治体のルール(クリーンセンターなど)に基づき、 適正かつ安価に処分するルートを持っています。 まず、ここで処分費のベースが違います。
- 「買取」で処分費を相殺、むしろプラスになることも
- これが遺品整理業者に頼む最大のメリットです。遺品整理業者の多くは「古物商許可」を持っており、 片付けと同時に「不用品の買取」を行ってくれます。解体業者の「残置物処理」は、 全てが「処分費(マイナス)」です。しかし、遺品整理業者の場合は、 「処分費(マイナス)」から「買取額(プラス)」を 差し引いてくれるのです。
- まだ使える家電(冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど)
- 状態の良い家具
- 骨董品や贈答品
これらが、お金になるのです。
私の実家でも、 「こんなの誰も買わないだろう」と思っていた 古い食器棚や、年代物のオーディオ機器に、 合計で3万円以上の買取価格がつきました。
見積もり総額が25万円だったので、 買取額を差し引いた実際の支払いは22万円で済みました。
もし、これを解体業者に「残置物処理」として頼んでいたら… 間違いなく、これら全てが「処分費」として上乗せされ、 数十万円の追加請求になっていたはずです。
メリット2:貴重品・重要書類を「解体前」に確保できる
解体業者への丸投げで最も怖いのが、 「失ってはいけないモノまで失う」ことでした。
遺品整理業者は「捜索のプロ」です。
解体という「すべてを破壊する工程」の前に、 「必要なモノを保護する工程」を挟むことができます。
この安心感は計り知れません。
特に、あなたがこれから「解体」して 「土地を売る」あるいは「新築する」のであれば、
- 土地の権利書
- 実印、銀行印
- 相続関連の書類
これらが絶対に必要なはずです。
「どこにあるかわからないけど、家のどこかにあるはずだ」 こんな状態で解体業者に丸投げするのは、 あまりにも危険すぎます。
遺品整理業者に依頼すれば、 これらの重要書類を徹底的に捜索し、確保した上で、 「これでもう、心置きなく解体してください」 という状態を作ってくれるのです。
メリット3:「家が空の状態」で解体業者と交渉できる
これも非常に重要なポイントです。
遺品整理業者によって家の中が「空っぽ(スケルトン)」になると、 あなたは非常に強い立場で解体業者と交渉できます。
考えてみてください。
モノが溢れたゴミ屋敷のような状態で、 解体業者に「これ、いくらで解体できますか?」と聞いたら、 業者はどう思うでしょうか。
「うわ、面倒だな…」
「中の処分費がいくらかかるか読めないから、 多めに見積もっておこう(=残置物処理費用を上乗せ)」
こうなりますよね。 足元を見られて、高めの見積もりが出てくるのは当然です。
しかし、家の中が空っぽなら話は別です。
あなたは複数の解体業者に、 純粋な「建物の解体費用」だけで、 相見積もりを取ることができます。
- A社:100万円
- B社:95万円
- C社:110万円
このように、「残置物」という不確定要素が消えるため、 価格がクリアになり、比較・交渉が圧倒的にしやすくなります。
「B社は95万でしたよ」とA社に伝えるだけで、 「じゃあウチは93万でやります」といった、 健全な価格競争が期待できるのです。
【編集長からのワンポイントアドバイス】

遺品整理業者が「買取」を行うためには、都道府県の公安委員会から「古物商許可」を得ている必要があります。見積もり時に「古物商許可証」を提示できるか、許可番号がホームページなどに明記されているかを必ず確認しましょう。これが、信頼できる業者かどうかを見分ける一つの基準となります。
(参考リンク)
- 警視庁:古物商許可申請
- e-Gov法令検索:古物営業法
第4章:【結論】解体費用を抑える!最も賢い4ステップ

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
「解体業者への丸投げが危険」で、 「先に遺品整理業者に頼むメリット」は、 ご理解いただけたかと思います。
では、具体的にどのような順番で進めれば、 最も「安く」「早く」「安全」に、 家を解体まで持っていけるのか。
私が実際に行った、 そしてこれが最適解だと確信している、 最も賢い「4つのステップ」をご紹介します。
STEP 1:遺品整理業者に「相見積もり」を依頼する
まず動くべきは、解体業者への電話ではありません。「遺品整理業者」を探すことから始めます。
この時、必ず「複数の業者(最低3社)」に、 現地見積もり(相見積もり)を依頼してください。
そして、見積もりに来てもらった際、 必ず、ハッキリとこう伝えてください。
「家財道具がなくなったら、 この家は解体する予定です」
なぜこれを伝えるか?
「解体するから、壁紙や床を傷つけてもOK」という意味ではありません。
「解体するから、 リフォーム用の”ハウスクリーニング”や”修繕”は不要です。 とにかく家を『空っぽ』にすることと、『買取』に全力を注いでください」
という意思表示になるからです。
これにより、業者は「不要な作業(清掃など)」を省き、 「買取」と「処分」に特化した、純粋な見積もりを出してくれます。
STEP 2:遺品整理を実施し、家を「空っぽ」にする
見積もりを比較し、 (金額だけでなく、担当者の人柄や説明の丁寧さも見て) 1社に絞り込んだら、作業を依頼します。
- 貴重品や重要書類を確保してもらう
- 買い取れるモノは買い取ってもらう
- 残りを適正に処分してもらう
作業が完了すると、 家の中は「空っぽ(スケルトン)」の状態になります。
これで、解体業者を呼ぶための「最高の舞台」が整いました。
【編集長からのワンポイントアドバイス】

遺品整理業者を選ぶ際、なぜ「相見積もり」が必須なのでしょうか。それは、業者によって「買取の得意分野」が全く違うからです。A社は「骨董品」に強い、B社は「家電」に強い、C社は「ブランド品」に強い…など。 1社だけの見積もりでは、本来10万円の価値があったモノが、1万円と査定されてしまう危険性があります。 面倒でも必ず複数社を呼び、査定額を比較してください。
(参考リンク)
- 国民生活センター:訪問購入(買取)のトラブルに注意 (※相見積もりの重要性についても言及されています)
STEP 3:「家が空の状態」で解体業者に相見積もりを依頼する
家が空っぽになったら、 いよいよ「解体業者」の出番です。
この時も、必ず「複数の業者(最低3社)」に 見積もりを依頼してください。
業者が家を見に来た時、 彼らは家の中がスッキリと空になっていることに驚くかもしれません。
※実際、私の時も「お、片付いてますね!」と言われました。
家の中に「残置物」という、 見積もりを不透明にする要素が一切ないため、 業者は純粋な「建物の解体費用」しか提示できません。
- 建物の構造(木造、鉄骨など)
- 広さ(坪単価)
- アスベスト(石綿)の有無
- 重機が入れるか(道路の広さ)
これら、クリアな条件だけで、 非常に透明性の高い見積書が出てきます。
ここで初めて、あなたは解体費用の「底値」を知ることができるのです。
STEP 4:解体工事の実施
複数の解体業者の見積もりを比較し、 最も納得のいく業者に依頼し、解体工事スタートです。
家の中に「貴重品が残っているかも…」 という不安は一切ありません。
なぜなら、STEP 2で全て確保済みだからです。
あなたは、 「トータルコストをしっかり抑えられた」 「失うモノもなかった」 という安心感を持って、 家の解体をスッキリと見届けることができるはずです。
第5章:「解体もできます」という遺品整理業者の注意点

STEP 1で遺品整理業者を探し始めると、 必ずと言っていいほど、 こんな魅力的な言葉を謳う業者に出会います。
「ウチなら、遺品整理から解体まで、 ワンストップで全部できますよ!」
窓口が一つで済むなんて、 こんなにラクな話はありません。面倒な業者探しを、 もう一度やらなくていいのですから。
私自身、この「ワンストップ」という言葉に 強く惹かれ、 当然、そういった業者にも見積もりを依頼しました。
しかし、この「ワンストップ」、 手放しで飛びつくと、 結局あなたが損をする「罠」が隠れていることが多いのです。
注意点1:本当に「自社施工」か?「丸投げ」か?
まず、見積もりに来た担当者に、 私は単刀直入にこう聞きました。
「解体もやっていただけるんですか? 御社が直接、解体工事をされるんですか?」
すると、その業者は少し言葉を濁し、こう言いました。
「いえ、ウチは遺品整理が専門でして、 解体は『信頼できる提携先の解体業者』が担当しますので、 ご安心ください」
これが、中間マージン(紹介料)が発生する典型的なパターンです。
- あなた ↓(依頼)
- 遺品整理業者 ↓(紹介・丸投げ)
- 下請けの解体業者
この流れでは、 遺品整理業者は、あなたから受け取った解体費用に 「紹介料(マージン)」を上乗せして、 下請けの解体業者に発注します。
あなたが本来「100万円」でできるはずの解体工事に、 「120万円」を支払うことになるのです。 (そして、その20万円は遺品整理業者の利益になります)
もちろん、優良な解体業者を紹介してくれるなら 手数料を払う価値はあるかもしれません。
しかし、それが不透明なまま、 割高な契約を結ばされるのは危険です。
注意点2:見積書の内訳が「一式」になっていないか?
その「ワンストップ業者」からもらった見積書を見て、 私はさらに不安になりました。
- 遺品整理・残置物撤去・解体工事費用 「一式 280万円」
こう書かれていたのです。
※金額は仮です。
- 「遺品整理」にいくらかかるのか。
- 「解体」にいくらかかるのか。
その内訳が全く分かりません。
これでは、 第3章でお話しした「買取」が、 きちんと処分費から差し引かれているのかどうかも不明瞭です。
もしかしたら、 遺品整理(買取+処分)は実質50万円で済んでいるのに、 解体費用を不当に高く(230万円)設定されているかもしれません。
内訳が「一式」の見積もりは、 業者が利益を調整しやすい、 ブラックボックスそのものです。
【編集長からのワンストップアドバイス】

業者の信頼性を確認するために、必ず「許可証」を確認しましょう。遺品整理(買取)に必要な「古物商許可」に加えて、 解体工事を行うためには「解体工事業登録」または「建設業許可」が必須です。「両方の許可」を自社で持ち、堂々と提示できる業者であれば、本当のワンストップ(自社施工)である可能性が高く、信頼できます。
(参考リンク)
結論:どういう業者を選ぶべきか?
もし、 「古物商許可」と「解体工事業登録」の両方を持ち、 見積書の内訳(遺品整理費と解体費)も明確に出してくれる、 本物の「自社施工ワンストップ業者」 が見つかれば、それは非常に幸運です。手間もコストも最小限にできるでしょう。
しかし、現実はそう簡単には見つかりません。
そこで、私がおすすめする現実的な「次善の策」は、 こういう遺品整理業者です。
「解体はウチではできません。 しかし、中間マージンなどは一切取らずに、 ウチが信頼している優良な解体業者さんを 『紹介』するだけならできます」
こういう業者は誠実です。
彼らは、遺品整理(STEP 2)を完璧に行った後、 「あとは、この解体業者さん(A社、B社)に、 直接、相見積もりを取ってみてください」 と、あなたを次のステップ(STEP 3)へ送り出してくれます。
「丸投げ」ではなく「紹介」だけ。これが、あなたの利益を守る業者の姿勢です。
第6章:よくある質問(Q&A)
最後に、この記事を読んでいただいた方から よく寄せられる質問にお答えします。
Q1. 自分で少しでも片付けた方が、遺品整理費用は安くなりますか?
A1. 無理のない範囲ならOKですが、「買取品」を捨てないよう注意が必要です。
もちろん、ご自身で「明らかなゴミ(生ゴミや紙くずなど)」を 処分しておけば、 その分(廃棄物量)の費用は安くなる可能性があります。
しかし、注意点が2つあります。
- 無理はしないこと
- 大量の荷物を分別・搬出するのは重労働で、 ケガや腰痛の原因になります。 ご自身の労力(時間給)を考えたら、 プロに任せる方が安上がりなことも多いです。
- 「買取できるモノ」をご自身で捨ててしまうリスク
- 「こんな古い服、ただのゴミだ」 「このガラクタみたいな置物、捨てよう」 そう思っていたモノが、 プロの査定では「買取対象品」になるケースは山ほどあります。
ゴミだと思って捨てたモノの中に 「1万円」の価値があったとしたら… ご自身で片付けたことで、 逆に1万円を損したことになります。
自信がないモノは下手に触らず、 「これも査定してください」と 業者に見てもらうのが一番賢いやり方です。
Q2. 仏壇や神棚、人形なども「残置物」として解体業者に処分されますか?
A2. 解体業者に「丸投げ」すれば、そうなってしまいます。
解体業者にとって、 仏壇や神棚も「解体の障害物(残置物)」です。 特別な供養をすることなく、 他の家具と一緒に処分されてしまいます。
「さすがに、それはバチが当たりそうで…」 と、心情的に抵抗がありますよね。
これも、遺品整理業者に先に頼むべき大きな理由です。
多くの遺品整理業者は、 仏壇・神棚・人形・お守りなどの「合同供養(お焚き上げ)」を オプションで(あるいは基本サービス内で)請け負っています。
- 寺院と提携し、きちんと「魂抜き(閉眼供養)」を行う。
- その後、法律に則って適正に処分する。
こうした「心のケア」に関わる部分は、 解体業者では絶対にできない、 遺品整理業者ならではの専門領域です。
Q3. 遠方に住んでいて、見積もりや作業に立ち会えません。
A3. 立ち会い無しで対応可能な業者がほとんどです。
ご安心ください。
遺品整理を依頼される方の多くは、 実家から離れた場所にお住まいです。
- 見積もり時
- 鍵を郵送などで預け、業者が単独で現地を確認し、 電話やメールで見積もりを報告してくれます。
- 作業当日
- 同じく立ち会い無しで作業を行います。
- 作業完了後
- 「貴重品はこれが見つかりました」 「家の中はこうなりました」 と、作業前後の写真をメールなどで詳細に報告してくれます。
私も、作業当日は仕事で立ち会えませんでしたが、 「この引き出しから現金が出てきました」 「権利書と思われる書類を確保しました」 と、写真付きで細かく連絡をもらえたので、 非常に安心できました。
信頼できる業者であれば、 立ち会い無しでも全く問題なく進められます。
Q4. 遺品整理も解体もせず、空き家のまま放置するとどうなりますか?
A4. 【危険】固定資産税が6倍になる可能性があります。
これが一番やってはいけない選択です。
「解体するにもお金がかかるし、 遺品整理も面倒だから、とりあえずそのまま…」
その気持ちはわかりますが、 日本には「空家等対策特別措置法」という法律があります。
放置された空き家が、「倒壊の恐れがある」 「衛生上有害(ゴミ屋敷化、害虫の発生)」などと自治体に判断されると、
「特定空き家」に指定されます。
特定空き家に指定されると、 土地にかかる固定資産税の優遇措置が解除され、 税額が最大で6倍に跳ね上がります。
さらに、自治体からの改善命令を無視し続けると、 行政代執行(強制的に解体)され、 その高額な解体費用(残置物処理費用も含む)が、 あなたに請求されます。
「面倒だから」と放置した結果、 結局、最も高額なペナルティを支払うことになるのです。
そうなる前に、 必ず「遺品整理→解体」のステップを進めてください。
【編集長からのワンポイントアドバイス】

家を解体した後にも、大事な手続きが残っています。家屋を取り壊したら、1ヶ月以内に 「建物滅失登記」 を法務局で行う義務があります。これを忘れると、存在しない家の固定資産税が請求され続けたり、10万円以下の過料(罰金)が科されたりする場合があります。 解体業者に「滅失登記用の証明書」をもらい、忘れないうちに手続きしましょう。(土地家屋調査士に代行依頼も可能です)
(参考リンク)
まとめ:解体費用は「遺品整理」の進め方で決まる
「解体」という大きな決断を前に、 家の中に残された「大量の遺品」に頭を抱えていたあなたへ。
「どうせ壊すのだから、 解体業者に丸ごと処分してもらおう」
その考えが、 いかに高額で、危険な選択か、 ここまで読んでいただき、きっとご理解いただけたと思います。
私自身も、知人の失敗談も、 すべてが同じ結論を指し示していました。
「残置物処理」として解体業者に丸投げすれば、 あなたは本来払う必要のなかった高額な「産廃処理費用」を 請求されることになります。
それだけでなく、 故人が残したかもしれない「タンス預金」や「土地の権利書」まで、 瓦礫と一緒に永遠に失うことになるのです。
手順を間違えてはいけません。
解体費用を本気で抑えたいなら。 そして「失うべきではなかったモノ」を失って後悔したくないなら。
答えはシンプルです。
「先に遺品整理、後から解体」
これこそが、 トータルコストを最小限にし、 すべてのリスクを回避する唯一の「正解」です。
遺品整理業者に依頼すれば、 「買取」で費用は圧縮され、 「貴重品」は守られます。
そして「家が空っぽ」という最高の状態で、 あなたは解体業者と、堂々と価格交渉ができるのです。
面倒に感じるかもしれませんが、 あなたのその「一手間」が、 最終的にあなたの資産(お金と時間と心の平穏)を守ります。
まずは、 「解体を考えているので、買取も含めて見積もってほしい」 と、遺品整理業者に「相見積もり」を依頼すること。
それが、あなたの「解体プロジェクト」を 完璧に成功させる、最も賢い第一歩です。






