編集長
私自身、過去に何度も不用品回収サービスに助けられた
元・ヘビーユーザーです。
その実体験から、いざという時に頼れる『利用者目線の情報』をお届けするという
理念を掲げ、実体験に基づいた情報をお届けします！
こんな人におすすめ
- 引っ越しが決まったが、何から捨てればいいか分からない人
- 処分費用が「結局いくらかかるのか」具体的な相場を知りたい人
- 「自治体（粗大ごみ）」と「回収業者」のどっちがトクか迷っている人
- エアコンやベッドなど、大きい不用品の処分に本気で困っている人
- 処分費用で絶対に「ぼったくられたくない」と考えている人
この記事でわかること
- 「自治体」と「不用品回収業者」、それぞれのメリット・デメリット
- 【品目別】ベッド、ソファ、冷蔵庫などのリアルな処分費用（一覧表）
- 法律で決まっている家電（エアコン、テレビ等）の正しい捨て方と料金
- 引っ越し業者に「丸投げ」した場合の費用と注意点
- 悪質な業者を避け、1円でも安く処分するための現実的なコツ
処分費用の大前提：誰に頼むかで費用は激変する
引っ越しが決まった瞬間、頭をよぎる不用品の山。
「これ、どうやって捨てるんだ…」
「一体いくらかかるんだ…」
この悩み、結論から言います。
「誰に頼むか」
これを選ぶ時点で、処分費用は何倍も変わります。
引っ越し処分には、大きく分けて2つの選択肢（＋α）があります。
- 自治体（粗大ごみ）
- 不用品回収業者
- （＋α） 引っ越し業者のオプション
「安い」と「楽」は両立しません。
それぞれのメリット・デメリットを、私の実体験も交えて徹底的に解説します。
① 自治体（粗大ごみ）：安さの王様、ただし「手間」が最大の敵
「とにかく費用を抑えたい」。
そう考えるなら、第一候補はこれです。
メリット：圧倒的な「安さ」
とにかく安いです。
例えば、東京都の世田谷区を見てみると、
- ベッド（シングル）：1,200円
- ソファ（2人掛け）：1,200円
- 自転車（16インチ以上）：600円
これが不用品回収業者なら、平気で5倍～10倍の値段になります。
【編集長からのワンポイントアドバイス】
自治体によって料金は異なります。「（お住まいの地域） 粗大ごみ 料金」で必ず検索してください。粗大ごみ受付センターのサイトに、品目ごとの詳細な料金表が必ず掲載されています。
デメリット：圧倒的な「手間」と「時間」
安いのには、明確な理由があります。
「運び出し」と「収集日」の問題です。
- 全部「自力」で運び出す
私は以前の引っ越しで、スプリング入りのシングルマットレス（自治体料金 1,200円）を、アパートの2階から一人で運び出そうとしました。
結果、階段の途中でどうにもならなくなり、結局、友人に頭を下げて手伝ってもらいました。腰を痛め、友情にもヒビが入りかけました。
タンス、ソファ、食器棚。これらを自力で家の外まで出す労力を、甘く見てはいけません。
自力で搬出するときにかかる労力はこちらの記事がわかりやすいです
- 引っ越し日に間に合わない
粗大ごみは「明日捨てたい」が通用しません。
申し込みから収集まで、通常でも1週間、引っ越しシーズン（3月～4月）なら3週間～1ヶ月待ちもザラです。
私は引っ越し1週間前に「あ、タンス忘れてた」と電話し、「最短で3週間後です」と言われ、絶望した経験があります。
【編集長からのワンポイントアドバイス】
自治体の粗大ごみを使うなら、引っ越しが決まった「1ヶ月前」に動くのが鉄則です。間に合わなければ、結局高い業者に頼むことになります。
② 不用品回収業者：楽さの神、ただし「費用」と「業者選び」が地雷
「お金で時間を買う」「楽がしたい」。そう考えるなら、こちらです。
メリット：圧倒的な「楽さ」と「スピード」
- 電話（ネット）一本でOK
- 最短「即日」対応
- 部屋からの「運び出し」も全部やってくれる
- 分別不要（※業者による）
私も一度、自治体に間に合わなかったソファ（2人掛け）を業者に頼んだことがあります。
電話から2時間でスタッフ2名が来て、養生（床や壁の保護）をし、あっという間に運び出してくれました。私はただ立って見ているだけ。
あまりの楽さに感動しました。
デメリット：圧倒的な「高さ」
その感動は、見積書を見て一瞬で冷めました。
自治体なら1,200円のソファが、15,000円（出張費・作業費・車両費込み）でした。
なぜこんなに高いのか？
当たり前ですが、人件費、トラックの維持費、ガソリン代、そして会社の利益が乗っているからです。
【重要】悪質な業者に注意
「無料回収」をうたう業者には絶対に注意してください。
トラックで巡回している業者や、ポストに入っているチラシの業者の中には、無許可で営業している場合があります。
「無料」と言いつつトラックに積んだ後で、「作業費」として高額請求されたり、不法投棄されたりするトラブルが後を絶ちません。
【編集長からのワンポイントアドバイス】
業者が「家庭のゴミ」を運ぶには、市区町村の**「一般廃棄物収集運搬業」**の許可が必須です。「産業廃棄物」や「古物商」の許可だけでは違法です。必ず業者のHPで許可番号を確認してください
（＋α）引っ越し業者のオプション：ワンストップの罠
「どうせなら全部まとめて頼みたい」
これが、引っ越し時特有の選択肢です。
メリット：ワンストップで完結
引っ越しの見積もり時に「この冷庫、処分もお願いできますか？」と聞けば、大抵の業者は「できますよ」と答えます。
当日は、持っていく荷物と処分する荷物をテキパキ仕分け、すべて持っていってくれます。
複数の業者とやり取りする手間が一切ないのは、最大の魅力です。
デメリット：割高になるケースが多い
ただし、注意が必要です。
引っ越し業者が「直接」処分することは少なく、ほとんどが提携している「不用品回収業者」に再委託しています。
つまり、処分費用に引っ越し業者のマージン（手数料）が上乗せされるのです。
私も「このエアコン、処分できますよ。取り外しとリサイクルで18,000円です」と言われたことがあります。
相場（取り外し5,000円＋リサイクル・運搬費5,000円＝計10,000円）を知っていたので、その場でお断りしました。
【編集長からのワンポイントアドバイス】
「買取」と「処分」を混同しないこと。引っ越し業者が「これは買い取れますね」と言うのは、製造5年以内の新しい家電くらいです。それ以外は基本的に「処分費用」がかかります。「処分代と相殺しますね」という言葉には注意しましょう。
【第1章まとめ】
- 費用最優先・体力と時間に余裕あり
① 自治体（粗大ごみ） - 手間と時間を金で解決したい・すぐ捨てたい
② 不用品回収業者（※業者選びは慎重に） - 手間は嫌だが、悪質業者は怖い・一括で済ませたい
③ 引っ越し業者オプション（※ただし割高覚悟）
まずは、あなたが「費用」と「手間」のどちらを優先するのか。それを決めることが、賢い引っ越し処分の第一歩です。
【家具・日用品】品目別 処分費用目安
引っ越し処分の際、「一式で〇〇円」と言われてもピンとこないものです。
私たちが本当に知りたいのは、「このベッドはいくら？」「このソファは？」という、目の前にあるモノの具体的な金額です。
ここでは、特に処分に困る大型家具や日用品について、「① 自治体（粗大ごみ）」と「② 不用品回収業者」の2パターンの費用目安を徹底的に比較します。
※金額はあくまで目安です。自治体料金は地域差が大きく、業者料金は会社やモノの状態で大きく変動します。
ベッド・マットレス
引っ越し不用品の大ボス、それがベッドとマットレスです。
| ① 自治体 | ② 不用品回収業者 | |
| ベッド（フレームのみ） | 1,000～2,000円 | 3,000～8,000円 |
| マットレス | 1,000～2,000円 | 4,000～10,000円 |
【実際の体験談】
ベッドの処分についてはこちらの記事を参照ください
【編集長からのワンポイントアドバイス】
マットレスを業者に頼む場合、費用が高額になるのは「スプリング」が原因です。布やウレタンと金属を分別する手間が非常にかかるため、作業費が高くなります。見積もり時は「スプリングの有無」を必ず伝えてください。
ソファ
これもまた、大きさと重量で処分者を絶望させる家具です。
| ① 自治体 | ② 不用品回収業者 | |
| ソファ（2人掛け） | 1,000～2,500円 | 5,000～12,000円 |
自治体で出せれば圧倒的に安いのですが、問題は「どうやって玄関から出すか」です。
マンションの高層階からエレベーターに乗せて運ぶことを想像してみてください。多くの場合、一人では不可能です。
業者に頼む場合、費用は「サイズ（2人掛けか、3人掛けか、L字カウチか）」と「搬出経路（階段か、エレベーターか）」で決まります。
タンス・食器棚
中身が入ったまま放置されがちなのが、タンスや食器棚です。
| ① 自治体 | ② 不用品回収業者 | |
| タンス・食器棚 | 800～2,000円 | 4,000～10,000円 |
自治体はもちろん「中身を空にして」出さねばなりません。
一方、業者の中には「中身が多少残っていてもOK」という場合があります（もちろん、その分の処分費は上乗せされます）。
タンスの処分はこちらの記事で詳しく解説しております
【実際の体験談】
以前、タンス・本棚・その他細々したものをまとめて捨てたくて、業者の「軽トラ積み放題 15,000円」プランを使ったことがあります。
非常に楽でしたが、軽トラの荷台は想像より小さく、タンスと本棚を積んだ時点で半分以上埋まりました。
「え、もう？」と思ったのを覚えています。
【編集長からのワンポイントアドバイス】
「積み放題」は便利な言葉ですが、基準は業者ごとにバラバラです。「荷台のフチまでの高さ」なのか、「板を立ててその高さまで」なのかで積める量は倍近く変わります。必ず「積載量（〇立方メートルまで）」を書面で確認しましょう。
自転車・布団
これらは比較的、自治体で処分しやすい品目です。
| ① 自治体 | ② 不用品回収業者 | |
| 自転車（大人用） | 500～1,000円 | 2,000～5,000円 |
| 布団（一組） | 300～500円 | 1,000～3,000円 |
【実際の体験談】
布団を自治体で捨てる際、「指定のサイズにヒモで縛る」というルールにイラっとした経験があります。布団はかさばる割にうまく縛れず、雨の日に収集場所まで運ぶのは憂鬱でした。
自転車も、自治体に出す前に「防犯登録の抹消」手続き（警察署や自転車店で行う）が必要で、地味に面倒でした。
業者に頼むと楽ですが、布団や自転車「だけ」を単品で頼むと、基本料金や出張費で割高になります。
これらは、できれば自治体で処分するか、他の大型家具を業者に頼む際に「これもついでに」と交渉するのが賢明です。
【編集長からのワンポイントアドバイス】
自転車を業者に「買取」してもらおうと期待してはいけません。よほど高価なロードバイクや電動自転車でない限り、値段が付くことは稀です。「無料（0円）で引き取ってもらえたらラッキー」くらいに考えましょう。
【第2章まとめ】
- マットレス（スプリング入り）とソファは、業者の費用が高額になりがち。自力搬出が無理そうなら、最初から業者見積もりを取りましょう。
- タンスや本棚は、「積み放題」の容量を圧迫する元凶です。
- 布団や自転車は、できるだけ自治体（粗大ごみ）で処分し、コストを抑えるべきです。
次の章では、さらに厄介な「家電リサイクル法」対象品目の費用について解説します。
【家電リサイクル法】対象品目の処分費用
家具の次は、家電です。 ここで絶対に知っておかなければならないのが、「家電リサイクル法」の存在です。
対象となるのは、以下の4品目。
- エアコン（※別章で詳述）
- テレビ
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
これらは、自治体の粗大ごみでは絶対に捨てられません。 法律で定められた方法でリサイクルする必要があり、どこに頼んでも必ず「リサイクル料金」＋「収集運搬費」の2つがかかります。
家電の処分についてはこちらの記事で詳しく解説しております
参照リンク：
冷蔵庫・洗濯機
引っ越しで買い替える家電のツートップです。 リサイクル料金は、サイズやメーカーによって数段階に分かれています。
| 品目 | リサイクル料金（目安） | ＋ 収集運搬費（目安） | ＝ 合計目安 |
| 冷蔵庫（171L以上） | 4,730円～ | 2,000～5,000円 | 7,000～10,000円 |
| 冷蔵庫（170L以下） | 3,740円～ | 2,000～5,000円 | 6,000～9,000円 |
| 洗濯機・乾燥機 | 2,530円～ | 2,000～5,000円 | 5,000～8,000円 |
※リサイクル料金は主要メーカーの税込価格例です。
【実際の体験談】
中身入りの冷蔵庫 以前の引っ越しで、当日に冷蔵庫の処分を引っ越し業者に依頼しました。「リサイクル料と運搬費で8,000円です」と言われ、了承しました。 問題はその後です。私が中身を空にするのを忘れており、引っ越しスタッフが「お客様…これ…」と困惑。 慌てて中身をゴミ袋に移しましたが、溶けかけた冷凍食品とドレッシング類で地獄を見ました。当然ですが、処分時は中身を空にして電源を抜いておくのが鉄則です。
【編集長からのワンポイントアドバイス】
注目すべきは「収集運搬費」です。これは業者が自由に設定できる料金。家電量販店なら2,000円程度でも、不用品回収業者や引っ越し業者オプションだと5,000円を超えることも。「リサイクル料金は決まってますから」という言葉でごまかされず、合計額で見積もりを比較してください。
テレビ
テレビも、サイズや種類によって料金が異なります。
| 品目 | リサイクル料金（目安） | ＋ 収集運搬費（目安） | ＝ 合計目安 |
| テレビ（16型以上） | 2,970円～ | 2,000～4,000円 | 5,000～7,000円 |
| テレビ（15型以下） | 1,870円～ | 2,000～4,000円 | 4,000～6,000円 |
【ポイント】
ブラウン管テレビは要注意 今どき珍しいですが、昔ながらの「ブラウン管テレビ」は、同じサイズでもリサイクル料金が割高に設定されています。そして、信じられないほど重いです。 自力で運ぼうとすると、確実に腰を痛めます。
【編集長からのワンポイントアドバイス】
一番簡単な処分方法は、「新しい家電を買うお店で、古いものを引き取ってもらう」ことです。家電量販店は引き取り義務があるため、法外な収集運搬費は請求されません。新居で新品を買う予定があるなら、これがベストな選択肢です。
【第3章まとめ】
- 家電4品目は「粗大ごみ」では捨てられない。
- 必ず「リサイクル料金」＋「収集運搬費」がかかる。
- 「収集運搬費」は業者によって値段が違うため、必ず相見積もりを取ること。
さて、次はいよいよ引っ越し処分費用のラスボス、「エアコン」の登場です。
【最重要】エアコンの処分費用（工賃＋処分費）
家具、家電と解説してきましたが、いよいよラスボスの登場です。 引っ越し処分において、最も費用が高額になり、トラブルになりやすいのがエアコンです。
なぜか？ それは、エアコンの処分には、他の家電にはない「取り外し工事」が必須だからです。
素人が自分で外すことは（感電やガス漏れ、破損のリスクを考えると）事実上不可能です。 エアコンの処分費用は、必ず以下の2つの合計で考えてください。
- ① 取り外し工賃（作業費）
- ② 処分費用（リサイクル料金＋収集運搬費）
① エアコン取り外し工賃
これが費用の大部分を占め、かつ最も価格が「ぼったくられやすい」部分です。
- 標準工事（取り外し）： 5,000円 ～ 9,000円
「標準工事」とは、室外機がベランダや地面にそのまま置いてあり、配管も壁の穴を通しているだけの、最も簡単な設置状況を指します。
【要注意】追加料金が発生する「特殊工事」
あなたの家のエアコンが、もし以下の状況なら、工賃は跳ね上がります。
- 室外機が壁掛けになっている
- 室外機が屋根の上に置いてある
- 室外機がベランダの天井から吊り下げられている（公団吊り）
- 配管が壁の中を通っている（隠蔽配管）
これらに該当した場合、取り外し工賃だけで15,000円～25,000円を請求されても、まったく不思議ではありません。
② 処分費用（リサイクル料＋運搬費）
エアコンは家電リサイクル法の対象品目です。 取り外した後、処分するのにもお金がかかります。
- リサイクル料金：990円～
- ＋ 収集運搬費：2,000円～5,000円
- ＝ 合計： 約3,000円 ～ 6,000円
※リサイクル料金はメーカーにより多少異なります。
【結論】エアコン処分の総額はいくらか？
つまり、あなたが支払う総額は、
【A】標準工事の場合 （工賃 5,000円）＋（処分費 4,000円） ＝ 合計 9,000円 ～
【B】特殊工事の場合 （工賃 18,000円）＋（処分費 4,000円） ＝ 合計 22,000円 ～
これくらいが相場感となります。
【実際の体験談】
引っ越し業者の「18,000円」 以前、引っ越し見積もり時に「エアコン処分もどうですか？」と聞かれました。 「取り外しと処分、全部込みで18,000円です」と。 私のアパートは「標準工事」で外せる状況でした。相場（標準工賃＋処分費で約1万円）を知っていたので、その見積もりには8,000円近い「マージン（手数料）」が乗っていると分かりました。 「結構です、自分で手配します」と、その場でお断りしました。
【編集長からのワンポイントアドバイス】
エアコンの処分は、絶対に引っ越し業者に「丸投げ」してはいけません。必ず相見積もりを取ってください。 もし「新居で新品を買う」予定があるなら、その家電量販店に「旧居のエアコン処分もお願いしたい」と交渉するのが一番安くなるケースが多いです。
参照リンク：
【第4章まとめ】
- エアコン処分は「取り外し工賃」と「処分費用」の2階建て。
- 室外機の設置場所（壁掛け、屋根置きなど）で工賃が数万円変わる。
- 引っ越し業者の「一括見積もり」は割高な可能性大。家電量販店や専門業者に個別で見積もりを取るのが最強の節約術です。
【Q&A】引っ越し処分費用のよくある疑問
Q1. とにかく一番安く処分する方法は？
A1. 「自治体（粗大ごみ）」一択です。 ただし、「自力で家の外まで運び出す手間」と「収集日までに1～3週間かかる時間」を許容できる場合に限ります。体力と時間に余裕がある人向けの選択肢です。
Q2. 逆にお金がかかってもいいから、一番楽な方法は？
A2. 「不用品回収業者」に丸投げすることです。 電話一本で即日対応もあり、部屋からの運び出しもすべてやってくれます。ただし、自治体の5倍～10倍の費用がかかる覚悟は必要です。
Q3. 引っ越し業者に「ついでに処分」も頼むのは、賢い選択？
A3. 「手間」を考えれば賢いですが、「費用」を考えれば賢くありません。 引っ越し業者が行う処分は、提携の不用品回収業者への中継ぎ（再委託）がほとんどです。そのため「マージン（手数料）」が上乗せされ、処分費は割高になるケースがほとんどです。
あなたのケースはどの選択肢が最適解か知りたい場合はこちらの記事をご覧ください
Q4. マットレスやソファの処分費が、やたらと高いのはなぜ？
A4. マットレスは「スプリング（金属バネ）」、ソファは「サイズ（と重さ）」が原因です。 これらは処分（分別・解体）や搬出に非常に手間がかかるため、人件費＝作業費が高額になります。自治体で断られる（または高額になる）品目の代表格です。
Q5. エアコンの処分費用が「1万円～2万円」もするのは普通ですか？
A5. はい、普通です。 エアコン処分は「① 取り外し工賃（5,000円～）」と「② 処分費（リサイクル料＋運搬費で3,000円～）」の2階建てです。 特に室外機が壁掛けや屋根置き（特殊工事）の場合、工賃だけで2万円を超えることもあります。
Q6. 「無料回収」をうたう軽トラの業者は使っても大丈夫？
A6. 絶対にダメです。 家庭のゴミ（一般廃棄物）を運ぶには市区町村の許可が必須であり、その許可を持たずに営業している（違法な）業者が大半です。 トラックに積んだ後で高額な「作業費」を請求されたり、不法投棄されたりするトラブルが多発しています。
Q7. 引っ越し処分、いつから動き出せばいい？
A7. 「自治体（粗大ごみ）」を使うなら、最低でも引っ越し日の1ヶ月前には申し込みを始めてください。引っ越しシーズン（3～4月）は予約が殺到し、収集が1ヶ月待ちになることもザラです。
おわりに
最後までお読みいただき、ありがとうございます。 引っ越しの準備、本当にお疲れさまです。
ここまで読んでくださった方は、引っ越し処分にかかる費用の「相場」と「カラクリ」が、かなり具体的に見えたはずです。
この記事で一貫してお伝えしたかったのは、 「費用（安さ）」と「手間（楽さ）」は、絶対に両立しない という現実です。
- 費用を最優先するなら、汗をかき、時間をかけ、「自治体」と戦うしかありません。
- 手間を最優先するなら、相場の数倍の「お金」を払い、業者に丸投げするしかありません。
どちらが正解というわけではなく、あなたの「体力」「時間」「予算」そして「捨てたいモノの厄介さ」で、選ぶべき道が決まります。
引っ越しは「モノを移動させる作業」であると同時に、「過去を清算する作業」でもあります。 不用品をどう処分するかは、その清算の総仕上げです。
この記事が、あなたの「捨てる」判断基準となり、無駄な出費やトラブルを1円でも、1分でも減らすためのお守りになれば、これほど嬉しいことはありません。
あなたの新生活が、スッキリとした部屋でスタートできることを心から願っています。 （まずは、目の前にあるベッドとエアコンをどうするか、見積もりから始めてみてください！）
私は以前、自治体（1,200円）でマットレスを捨てようとしました。スプリング入りのシングルです。
部屋から出すのは何とかなりましたが、アパートの狭い階段を曲がりきれず、立ち往生しました。
あの重さと「しならない」絶望感は、経験した人にしか分かりません。結局、業者に泣きつき、1万円近い出費になりました。
ポイントは「スプリングの有無」
フレームは解体すれば運べますが、問題はマットレスです。
特にスプリング（金属バネ）入りのものは重く、自治体によっては「適正処理困難物」として収集不可の場合すらあります。